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スパッタリング法は、乾式コーティング技術のPVD(物理的気相成長法)の一つで、半導体等の薄膜形成、金属やプラスチック、フィルム等の表面への機能付与など、様々な用途に用いられる技術です。スパッタリング薄膜の形成に関する技術はまだまだ一般的にはよく知られていません。プロセスが複雑であるため、その物性は 単純な理論で説明できません。装置のコンディションに物性が大きく左右されます。スパッタリング法を正しく制御するには、 正しい知識に加え、多くの経験に基づいたノウハウが重要です。また、スパッタリングの実務においては、狙いの物性を得るために 装置の状態を安定的に保つ必要があり、様々に発生しうるトラブルへの適切な対処方法を知っておく必要があります。本講義では、スパッタリング法に関して豊富な経験を持つ講師が、スパッタリング薄膜形成とトラブル対処のためのあらゆる知識を 分かりやすく解説します。
セミナープログラム
1.スパッタリング法の基礎
1.1 スパッタリング法の基本を押さえよう
1.2 スパッタリングの物理現象1(プラズマ放電)
1.3 スパッタリングの物理現象2(スパッタリング)
1.4 スパッタリングの物理現象3(組織形成)
1.5 スパッタリング装置の基本的構成を把握しよう
1.6 各種スパッタリング方式を知っておこう
2.スパッタリング薄膜形成技術
2.1 スパッタリング薄膜の諸特性を知ろう
2.2 装置パラメータと特性との関わり
2.3 面内ばらつきと変動について押さえよう
2.4 スパッタリングの外観品質について理解しよう
2.5 スパッタリング装置の生産力とサイクルタイム
3.薄膜の分析・評価技術
3.1 諸特性を測定することから始まる
3.2 組織・結晶・成分の解析で原因がわかる
3.3 密着性・信頼性の適切な評価方法を知っておこう
3・4 膜応力について理解を深めよう
4.スパッタリング薄膜の品質改善
4.1 スパッタリング薄膜の品質改善のセオリー
4.2 特性悪化の主な原因と対策を知っておこう
4.3 プロセス変更のルールとポイントを押さえよう
4.4 品質改善プロジェクトのすすめ
5.特性の改善とばらつき低減
5.1 特性とパラメータの間にあるものを理解しよう
5.2 プロセスの持つばらつき・変動要因
5.3 基材・コンディションによるばらつき・変動要因
5.4 ガス分析データを解析するとここまで分かる
5.5 トレードオフを解決しよう
5.6 トラブルシューティング:事例と対策
6.密着性の改善
6.1 薄膜の密着と剥離のメカニズム
6.2 剥離モード解析から原因追究を進めよう
6.3 界面の密着強度アップによる密着性改善
6.4 膜厚と応力の最適化による密着性改善
6.5 トラブルシューティング:事例と対策
7.微小欠陥・外観不良の対策
7.1 微小欠陥の各モードの原因を知っておこう
7.2 ピンホールとアーキングの対策のポイント
7.3 パーティクルのモニタリングと管理技術
7.4 シミ、しわ、ムラの原因と改善方法
7.5 トラブルシューティング:事例と対策
講師のプロフィール
①技術士の中でも数少ない「薄膜の専門家」です。コーティング・パターニング・表面処理の課題に対応します。②FPD、半導体、車載、医療、住環境、IoT、通信等への「固有技術の用途開発」を行います。
大薗 剣吾
おおぞの けんご / 東京都 / 技術士事務所ソメイテック
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