- 一度も他社のベンチマークをしたことがない
- ここしばらく3年はベンチマークしていない
- 開発担当者がベンチマークをしていない(担当部署の結果を閲覧するだけ)
現状を正しく認識するために必要なこと 新規事業・新商品を生み出す技術戦略(その3)
2018-07-04
商品や技術開発のロードマップを作るためには、様々なステップがあります。
特に重要なステップであるにも関わらず、実はないがしろにされてしまいがちなものが何か、お分かりでしょうか?
それは、「ベンチマーク」を徹底して行うことです。
特に下記のいずれかに該当する組織は、今すぐベンチマーク活動をするべきです。
これも大手企業や既存事業が安定している(停滞気味)な企業でありがちな話です。「インターネットで分解写真と解説を見ているからそんなの無駄!」などとは、組織リーダーの方は絶対に言ってはいけません。
それでは、頭でっかちで知っているつもり技術者の集団になってしまいます。過去に私が所属していた組織でもベンチマークを一切やらない、一部の興味があるメンバーが数年前に興味のある分野しかやらないということがありました。
時間がないとそのまま新規事業の開発に取り組んでいましたが、戦う相手が見えていない状態では、勝てるはずもありません。
そして案の定、思うように開発が進まず、設計のやり直しが繰り返され、苦労しました。組織の方針を独自で作ることも必要ですが、自己満足のロードマップを引くことは大変危険です。
必ず、同じ土俵で一緒に戦う相手をしっかりベンチマークしてください。開発担当者が直に触ってテストするとインターネットなどの不特定多数に対して行う分析とは違い、あなたの企業・組織に必要な情報が得られます。
なぜなら、あなたの企業・組織が大事にしている設計ノウハウや強み、また意識している弱みにフューチャーして分析するからです。また直に触ることで、今まで着目したこともない、思いもよらなかった発見をすることができます。
そして分析した後にはどうしたら追いつけるか、追い...
越せるか、一人勝ちできるかを考え、対策を打つことができるのです。この結果が現状を正しく理解した、勝てる独自ロードマップにつながります。
次回は、新規事業・新商品を生み出す技術戦略(その4)特許出願技術動向調査の簡単活用例を解説します。