開発初期の戦略には言語化することが大切 新規事業・新商品を生み出す技術戦略(その5)

  
  
 
 「 新規事業・新商品を開発するにあたって、絶対に『戦略』が必要です 」とお話しすると「面倒だ」とおっしゃられる方がいらっしゃます。そうは言葉に出さずとも、「表情」で伝わってきます。
 
 『戦略』という単語を使うことで、なんだか大層なものというイメージがあるからでしょうか?
 
 世の中の事業戦略のスペシャリストのお話しでそう感じるのかもしれません。
 
 ここで声を大にしてお伝えしたいのは、学会で発表するような、または株主総会で社長が説明するような『戦略』を作る必要はないということです。
 
 新規事業・新商品を作り上げるために「共通のゴールを描き、共に苦難を乗り越える原動力」となればいいのです。
 
 特に真面目な方や戦略立案を長年、担当した方は潜在意識の中に「超大作な戦略書」を想像すると思いますが、別のものとお考えください。共通のゴールを描くには、「想い」を言語化することが必要です。
 
 曖昧な表現を使わず、小学生にでもわかるような言語と数字でゴール=目標を作ることです。
 
 そして、ゴール = 目標の妥当性を客観的にストーリーで表現するのです。新規事業・新商品のゴール= 目標は、既存事業のように言語で表さなくとも、または難しい表現を使っても伝わることは絶対にありません。
 
 スマホがBtoC市場に出てきはじめた頃を思い出してください。何ができるかを聞いたところで、イメージが出来なかったと思います。体験してみて、はじめて欲しいと思ったのではないでしょうか。
 
 新規事業・新商品の開発初期に必要な『戦略』は共通認識・共通体験できる...
レベルまで簡単明確に『言語化』することが大切です。
 
 次回は、新規事業・新商品を生み出す技術戦略(その6)開発テーマ選定における3つの視点を解説します。
 
◆関連解説『技術マネジメントとは』

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