技術情報の「検索・開示」における注意点 新規事業・新商品を生み出す技術戦略(その50)

 
  
 

◆ 「欲しい技術」「売りたい技術」の言語化

 
 欲しい技術や研究データを探すためのマッチングサービスが世の中にはたくさんあります。「LabBase R&D」から、研究データを企業が検索するシステムを利用するための事前登録が開始されたというニュースがリリースされました。
 
 私も大学の研究室に出入りすると「この技術を使ってくれる企業を探したい」、「手伝って欲しい」というリクエストをいただくことがあります。
 
 反対に企業においても「こういった技術を持っている会社を探したい」、「どうやって探せばいいのか?」といったご相談を受けることもあります。
 
 お互いにWin-Winを獲得するマッチングサービスに興味を持たれる企業や大学が多いのも事実です。
 
 ただ、なかなか上手く「マッチ」していないことが多いようです。これは何故起こるのでしょうか?
 
 答えは…「欲しい技術」や「売りたい技術」が明確ではないからです。もっと言えば言語化できていないからです。
 
 世の中で標準仕様となっている技術やプロトタイピングが発表されているような商材に使われている技術は誰もがイメージできる説明がされています。反対に世の中にない新しい商品を作りたいとお考えであれば、「何を探すべきなのか」が曖昧な状態です。
 
 売り手である大学や研究機関もある程度は商品イメージを持って研究しているものの、「技術の価値を伝えている」とは限りません。売り手と買い手のベクトルが合わなければ、「価値」を共有することができないためです。
 
 あなたが売...
り手であろうと買い手であろうと世の中の標準になっていない「技術」は、小学生でも分かる言語になるまで、検討を重ねてから情報検索・情報開示をしてください。
 
◆関連解説『技術マネジメントとは』

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