アナロジー発想法とシーズ発想法(その2)


 今回はシーズ発想法を紹介しますが、シーズ発想法はチェックリスト発想法とアナロジー発想法を組み合わせた方法になりますので、まずチェックリスト発想法から解説いたします。

5.チェックリスト発想法

 チェックリスト発想法はA.F.オズボーンのチェックリストを商品企画、開発用に改良したものです。チェック項目は具体的なニーズが絞られており、短時間でたくさんのアイデアを出す際に使います。

9項目のチェックリスト

(1)他への転用は?
(2)他への応用は?
(3)変更したら?

 

(4)拡大したら?
(5)縮小したら?
(6)代用したら?
(7)再配列したら?
(8)逆にしたら?
(9)結合させたら?

表1. チェックリスト発想法の例

 

6.シーズ発想法

 新商品開発の場面で多くの顧客要求を受容することは、技術課題の解決も多く含まれるため、シーズ発想法は自社の技術、シーズを活かして発想する方法です。
 シーズ発想法はチェックリスト発想法とアナロジー発想法を融合し、シーズのメリットを踏まえて付加する発想となっています。

(1)シーズ発想法の実習

  1. テーマを決めます
  2. リーダーとメンバーを選びます
  3. シーズを活かす既存製品を列挙します
  4. 既存技術に分解して、そのメリットを列挙します
  5. メリットをチェックリスト発想法の9項目に当てはめ、メリットを変換します
  6. メリット変換することによる問題、解決すべきこと、問題点がない場合実現のための問題点を挙げます
  7. メリットを活かすキーワードを抽出します
  8. ...
  • 既存商品にはないが、異なる分野でキーワードを実現していることを列挙します
  • アイデアに転換します

  • (2)シーズ発想法の例

     上記の実習例に基づき、シーズ発想法の例を下記に示します。


    (3)シーズ発想法の特徴

     自社の技術特性を活かすアイデア発想になっています。一方、自社のシーズをメリットに変換する必要になるので、技術者を交え、数人のグループメンバーで行うのが良いでしょう。

    1. 自社の技術を強みとするシーズを最大限活用できます。
    2. ニーズだけではなく、シーズから独創的な発想を可能とします。

    【参考文献】

    神田範明編著(1995):「商品企画七つ道具」日科技連出版社
    神田範明編著:(2000):「ヒットを生む商品企画七つ道具 よくわかる編」日科技連出版社

    ◆関連解説『アイデア発想法とは』

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