生産性とその対応策の可視化、生産管理の切り口で!

1. 生産性とは

 生産性(Productivity)とは、一言で言えば、産出量(Output)/投入量(Input)の式で表されます。つまり、投入量に対して産出量の割合が大きいほど生産性が高いことになります。投入量としては、労働、資本、土地、原料、燃料、機械設備、などの生産諸要素が挙げられます。産出量としては、生産量、生産額、売上高、付加価値、GDPなどがあります。

 通常、生産性というと、労働を投入量として測った生産性(労働者1人1時間あたりの生産性=「労働生産性(Labour Productivity)」)を指すのが一般的です。生産性は効率や能率と同じ概念で、効率性を示す指標です。しかし、能率や効率に比べて、生産性は具体的な数値尺度を持っているという特徴があります。生産性の数値尺度は、それ単独で用いるよりも、他者の生産性と比較することによってさらに有用な指標となると言われています。

 

2. 総合生産性の概念

 産出量(Output)/投入量(Input)の式を生産管理用語で表現してみると、次のような式でも表現できます。ここで、分子の数値には売上高や生産量を充当します
 総合生産性 = ( P + Q + C + D + S + M)/4M1C

 それをチャート化すると、図1のように書けます。これからも分かるように、横軸のQ(品質)活動がTQC活動に相当し、縦軸の機械設備に関する活動がTPM活動となります。


 図1 総合生産性の概念

3. 生産性向上の対応策

 では、生産性を向上するための対応策はどうすればよいでしょうか。これも、生産管理の切り口で整理してみると分かり易くなります。図2のように、横軸を、投入⇒加工⇒算出のプロセスで表...

現します。加工は、設計⇒調達⇒作業のプロセスでも表現できます。縦軸の投入は、人、機械、材料で表現し、縦軸の算出は、Q、C、Dで表現します。その結果、各々のマトリクスに、対応策を導き出すことができます。そしてこれらを、計画P⇒実施D⇒統制Cで管理していけばよいのです。


 図2 生産性向上の対応策

◆関連解説『生産マネジメントとは』

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