書く力、説明する力 内容が明確に伝わる技術文書の書き方(その47)

 

◆「書く力」と「説明する力」を同時に鍛える

1.書く能力が高い人は説明する能力も高い

内容が明確に伝わる技術文書の書き方(その46):会議でうまく説明する方法(その2)」で以下のことを解説しました。

 

内容が明確に伝わる技術文書が書けるようになることは「内容が明確に伝わる説明ができる」ということ

 

「書くこと」と「説明すること」はどちらもコミュニケーションなのでこれらは連動しています。「書き手と読み手」が「話し手と聞き手」に対応し「コミュニケーションの手段が技術文書」が「コミュニケーションの手段が言葉(会話)」に対応しているからです。

 

「書くことと説明することが連動している」を裏付けることが会社員時代にありました。「書く能力が高い人は説明する能力も高い」ということです。業務報告書や会議の資料などの技術文書をわかりやすく書く(内容が明確に伝わるように書く)人が社内に複数いました。技術文書の構成が明確であるとともに内容が明確に伝わる書き方でした。また、社内会議でのこれらの人の説明はわかりやすかったです。これらの人は「書く能力も説明する能力も高い」と感じました。

 

「書く能力が高い人は説明する能力も高い」ということは在籍していた会社だけの特有なことではないと思います。これは、他の会社でも当てはまることだと思います。

 

2.書く力と説明する力を同時に鍛える

「わかりやすく書くこと(内容が明確に伝わるように書くこと)と「わかりやすく説明すること(内容が明確に伝わるように説明すること)は、ミスなく期日内に仕事を完了させるうえで重要なことです。

 

書くことと説明することの連動が認識できれば、これらに関する力(書く力と説明する力)を同時に鍛えることができます。同時に鍛えることができれば時間を有効に使うことができます。書く力を鍛える時間と説明する力を鍛える時間を別々に考える必要がないからです。時間を有効使い、仕事を確実に進めるためにも書く力と説明する力を同時に鍛えることが必要です。

 

例えば、「内容が明確に伝わる技術文書の書き方」を使って書く力を鍛えることを考えます。内容が明確に伝わる技術文書の書き方の中に日々のオンザジョブトレーニングがあります注1)。また、このトレーニングの中に「会話を通したトレーニング注1)」があります。この「会話を通したトレーニング」で書く力と説明する力を同時に鍛えることができます注2)・注3)

...

 

 

「内容が明確に伝わる技術文書の書き方」以外の方法で書く力を鍛えるときにも、書くことと説明することの連動を認識して書く力を鍛えれば説明する力も同時に鍛えることができます。

 

次回に続きます。

 

【参考文献】

  • 森谷仁著、「マンガでわかる技術文書の書き方」、オーム社、令和4年3月25日
◆【特集】 連載記事紹介:連載記事のタイトルをまとめて紹介、各タイトルから詳細解説に直リンク!!

 

 
 

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