商品企画七つ道具の生産財への応用

 私が問い合わせでよく頂く項目として「商品企画七つ道具は消費財向けの方法論ですよね。生産財や中間財メーカーでは適用できないでしょうか?」という質問があります。

 適用はできるのですが、生産財や中間財メーカーでは七つ道具で使いにくい道具があります。それは、顧客の数が生産財と比べて極端に少ないことが理由です。

 消費財は最終消費者に調査を実施することで、七つ道具が実践できるわけですが、生産財の場合には次のような点が障害となります。

(1)インタビュー調査

 グループインタビューで、顧客を数人集めての座談会は難しいです。そこで一対一のヒアリングで代用することが有効です。 

(2)アンケート調査

(3)ポジショニング分析

 顧客数が少ないので、アンケートを100人規模で取るのは不可能です。そのため、ヒアリングから重点事項が挙がれば、ここを省略して、コンジョイント分析へ進みます。 

(4)アイデア発想法 

(5)アイデア選択法

 ここでは、技術シーズにポイントを置いたシーズ発想法がよいでしょう。  

(6)コンジョイント分析

 製品スペックを決める段階ですので、この調査は是非行って欲しいところです。少ない顧客数でもよいですから、実査をお勧めします。商品スペックの優劣が効用値という形で数字化されます。 

(7)品質表

 顧客の要望を技術に展開する訳ですから、ここは重要なポイントとなります。

  

結局、生産財、中間財メーカーにおける商品企画七つ道具では、次のような流れとなります。

(1)顧客へのヒアリング

(2)シーズ発想法

(3)コンジョイント分析

(4...

)品質表

  

七つ道具が四つになりましたが、

・自社の弱点を補強できるポイントを発見すること 

・商品企画を創造的かつ科学的にバランスよく実施できること

が可能となり、大きな効果が実感できます。

【関連解説:商品企画七つ道具】

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