◆ 熟達とは
前回の知って得する人的資源マネジメント、自律性【連載記事紹介】では、内発的動機づけの3要素のひとつである「自律性」について解説しました。「自律性」は誰もが持っているし、自律している自分は心地よいものなのですが、自律した人になることは決して簡単なことではないのも現実です。
今回は3要素のうちの「熟達」を解説します。ダニエル・ピンクの「モチベーション 3.0」の原著では「Mastery」となっています。翻訳した大前研一氏は「マスタリー」とそのままカタカナにしていますが、熟達にしてもマスタリーにしても馴染みがなくてピンと来ません。
「熟達」とは、何か価値あることを上達させたいという欲求を持ち、終わりのない、たゆまない努力を、根気強く続けることで、実際にその価値ある何かを上達させることです。
来る日も来る日も、素振りする、走り込む、筋トレをする。毎日欠かさず、ブログを書く、英語を聞く、声かけをする。いろいろな「何か」がありますが、それが必要で価値があるから続けている。「熟達」はそういう振る舞いになってあらわれます。「自律性」を身につけるには日々の「修行」が大切ですが、「熟達」は「修行」そのものといっていいかもしれません。知って得する人的資源マネジメント、熟達、6つの美徳と24の徳性について、ものづくりドットコム 登録専門家の石橋 良造氏が詳しく解説しています。
【知って得する人的資源マネジメント、熟達 連載記事紹介】
◆ 6つの美徳と24の徳性
「徳」は時代や民族性、社会環境などによって異なる曖昧なものだと考えられていますが、普遍的な徳が存在することを証明した人がいます。ペンシルベニア大学のクリストファー・ピーターソンです。彼は、全世界の様々な時代の宗教、哲学、文化などを徹底的に調査することで、6つの普遍的な核となる徳が存在することを発見し、6つの美徳としました。知恵、勇気、人間性、正義、節制、超越性という6つです。
さらに彼は、6つの美徳の曖昧さを減らし、測定可能なものにするために、精神医学、教育、宗教、哲学などの学問領域だけでなく、流行歌や新聞記事、広告などの日常生活における表現などを調査することで、美徳のそれぞれを特徴づける具体的な項目を作りました。その結果、6つの美徳を24個の項目に具体化しました。
【知って得する人的資源マネジメント、6つの美徳と24の徳性 解説】
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