【QFD-TRIZ-TMの連携適用による開発事例 連載目次】
[ユニークな解決策を生み出す]
前回の②に続いて解説します。次にQFD(品質表)で確認した技術課題をTRIZで解決するフェーズに入ります。 ここでは敢えて高い目標を設定して、他社の追従や既存技術の折衷案ではなく、ユニークな解決策を創出することを第一義として取組みました。
図10.にTRIZで解決すべき技術課題を示します。 電磁弁の機能を分かりやすく説明するために、左側に車の場合と対比させながら記述し、右側に従来の構造を断面図で示しています。
そして解決すべき技術課題としては、大流量で高速応答という高い目標を定めながら、さらにそれを低消費電力で稼働し、しかも長寿命であるという極めて高度で広範囲なものにしています。 さらに、それらの特性を最大限に引き出す主弁構造の開発を目指しました。
わせにより根本原因を特定して、その根本原因を中心に工学的矛盾を定式化、TRIZの発明原理やシステム進化パターン、分離の原則など
の適用により幅広く、数百件にも及ぶアイデアを創出しました。
トリミングは以下の基本方針に沿って行いました。
①構成要素が提供している有用作用は無くせないか?
②システム内の他の構成要素がその有用作用を果たせないか?
③構成要素を低コストのもので置き換えられないか?
④複数の構成要素を結合できないか?