宅配環境の変化とは:ラストワンマイルの行方(その1)

◆ 宅配環境の変化

 最終ユーザーへの配送:ラストワンマイルという言葉をお聞きになられたことはありますでしょうか。通信販売で何かを買うとそれが宅配されます。その部分が最近怪しくなってきました。何が怪しいか?それは配送する人が不足しつつあるということです。

 今や配送料無料は当たり前。翌日配送、いや当日配送も常識化する中、このラストワンマイルに対する負荷が大きくなってきているのです。

 このような物流サービス水準の高度化もさることながら再配達という壁が立ちはだかっているのです。一発で受け取ってもらえれば世話ないのですが不在時にはもう一度訪問しなければなりません。時間指定配送にも関わらず不在の場合があるようです。このケースでも再配送をしなければなりません。しかも追加金額なしで・・・。

 

 ラストワンマイルに近いものとして今後日常の買い物品の宅配が増えていくものと思われます。特に高齢者、地方居住者を中心に買い物困難者が増加していくと考えられるからです。こういった人たち向けに現在一般的な配送料で届けるということは業者側から見ればなかなか難しいものと思われます。

 なぜなら一つのエリアに何件も届け先が存在するとは限らず、届け先が点在することが考えられるからです。

 通信販売が今以上に増えていくことは確実でしょう。専業主婦は減少し働く女性も増えていきます。つまり在宅率が減っていくことが予想されます。このようなラストワンマイルである宅配を取り巻く環境は大きく変化していくと考えられ...

るのです。この環境の変化に日本の物流はどのように対応していったらよいのかが課題です。

 しかもコストの問題もありますから物理的にできるだけではなく適正なコストで実現していかなければなりません。これらの課題をクリアしていくために検討すべきことについて少し考えてみましょう。

 

 次回に続きます。

 

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