◆ 梱包品質の類型
物流品質を類型化すると次のようになります。
- 「納期通りの納入」
- 「指定場所への納入」
- 「注文通りの商品」
- 「注文通りの数量」
- 「注文通りの品質」
この内「注文通りの品質」には梱包品質が含まれています。梱包は商品を保管したり移動させたりするために必要です。つまり物流のために存在するのが梱包なのです。この梱包についても品質の定義が必要になります。その梱包品質とは
・ 異物混入が無いこと
・ 同梱物の入れ忘れ・入れ間違いが無いこと
・ 段ボール梱包資材使用による不具合が無いこと
・ 木製梱包資材使用による不具合が無いこと
・ リターナブル容器不良による不具合が無いこと
・ 緩衝材使用による不具合が無いこと
が挙げられます。これらが発生しないような梱包を行っていく必要があるのです。ではそれぞれどのような現象なのか、それを防ぐためにはどのようにしたらよいのかについて確認していきましょう。
まず「異物混入」について。これはその名の通り、製品以外の異物が梱包の中に混入することを指します。たとえば梱包時に使用する工具やテープ、作業者の私物などの混入が考えられます。カッターナイフなどが混入していたら、場合によってはユーザーが怪我をすることもあり得ます。梱包現場の5Sを徹底することと、「今使わないもの」は梱包現場に持ち込まないなどのルールを作ってそれを守ることが必要になります。
「同梱物の入れ忘れ・入れ間違い」とは、取扱説明書や品質保証書など製品と一緒に同梱し、お客様のもとへと届ける必要があるものの間違いです。取扱説明書は見た目も似ているため、間違いが発生しやすいアイテムです。そこでピッキング時にミスが発生しないように識別できるマークを入れる、色を変える、バーコードチェックを行うなどの対策が必要にな...
「段ボール梱包資材使用による不具合」には段ボール強度不良で製品にダメージを与えたり、段ボール片が製品に付着し汚れを発生させたりすることが考えられます。梱包設計時に強度試験を行う、簡単に破れてごみを発生させない資材を使うなどといった対策が必要になります。
次回に続きます。