組織開発、組織と個人、組織とリーダー、組織の優先順位の対立とは

【目次】

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    1. 組織のシステムがどのようなリーダー像を求めているかを決める

    ある程度の人数が集まるとリーダー的な人が現れます。リーダーのタイプも、ワンマンや、協調的など様々です。どのようなリーダーでも周りの人に好かれるか嫌われるかは状況次第です。本人としては精一杯やっていて成果をだしていても、アンチは一定数いることが多いようです。または、リーダーが集団の人間関係を悪化させる要因になることもあります。そうなると、他の人からは疎ましく思われるでしょう。

     

    リーダーの存在はその個人の性格や性質の影響もありますが、他にも集団や組織の影響も大きいのです。本人の意思、希望とは違うことをせざるを得ない状況もあります。組織のシステムが強すぎる時などは個人の力ではどうしようもなく、逆らえません。そのような場合、リーダーを交代させて、新しいリーダーを立てても組織のシステムが変わらない限り、状況はあまり変わらないでしょう。個人的な性格によって多少変化する程度でしょう。根本的に別の組織になることは少ないでしょう。

     

    集団に何らの力関係やシステムがなければリーダー個人の性質がそのまま組織の性質となるでしょう。しかし、会社などの集団で組織のシステムがないことはほとんどないので、システムがどのようなリーダー像を求めているかを決めてしまいます。上下の権力が明確な軍隊のような組織ではそれらしいリーダ...

    ーが現れます。リーダーがあまり表に出ずに集団の意思決定が重要な組織では、それらしいリーダーが現れます。組織をまとめるのはリーダーですが、組織のシステムや集団の一人一人も間接的にリーダーを作っています。

     

    2. 組織の立場にふさわしい人格や人柄、それが個性

    人には肩書きや役職があります。肩書きは○○会社の△△部のようなものです。役職は課長、部長などです。これらは外見的な立場です。名刺を見れば誰でもわかることです。しかし、その人が必ずその立場、役職の立場を取っているかどうかは名刺や見た目の外見からはわかりません。例えば営業部であれば営業活動や営業成績に対して責任をとります。役職が課長、部長と上がるにつれて責任の範囲が広くなります。そして社長は会社の活動全てに対して責任を取る人です。

     

    仮に長年営業部にいた人が製造部に移動した直後は、長年製造部にいた人とは経験値が違うので、製造部としての考え方や成果の質が違うことに戸惑うでしょう。この場合、名刺には製造部と記載されていても、本人の立場としては製造部になり切れていないことになります。もちろん時間をかければ製造部としての立場がとれるようになります。

     

    ここでいう立場は肩書や役職に責任を取るとも言えます。単に事業目標を達成するだけではなく、その立場にふさわしい人格や人柄もあります。同じ職場やチームでも個人によって責任の取り方が変わってきます。責任の取り方は仕事以外にも年齢、性別、出身などによって差があります。仕事のプロセスにより責任を取る人、仕事のコミュニケーションに責任を取る人、仕事の成果に責任を取る人など様々です。それが良い方に働く時は「個性」として表現できます。チームワークが乱れる時は「不協和音」となります。

     

    3. 仕事における意見の対立は組織の優先順位の対立

    目標などは出来る限り短くシンプルにするべきです。仕事では売上を重要視しますが、それ以外にも顧客に対してアピール出来ることはあります。コスト、品質、納期、流通、地域性、アフターサービス、環境に配慮していること、安全性などです。これらの優先順位によってその会社やその人の目標が決まってきます。どこかの広告のような聞こえの良い目標はむしろ何をしたいのかわかりにくくなる時があります。

     

    また目標を大きくしすぎるとやることがぼやけてしまいます。「顧客満足を向上させる」というといい目標のようですが、何によって顧客満足を向上させるのかがわかりません。価格なのか、品質なのか、ほかの何かかもしれません。これは同じ製品・サービスでも顧客によって満足するポイントは違う可能性もあります。

     

    仕事における意見の対立はこの優先順位の対立である場合があります。例えば価格を強みにする意見と、納期を強みにする意見とでは、そもそもの論点が違いますし、影響の範囲や程度も違います。どちらの主張にも正当性があるので、決めるのは難しいです。しかし、どんな意見や主張が述べられても、どんな議論が行われても、決め手となるのはシンプルに価格と納期のどちらを選択するか、ということになります。

     

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