【カーボンニュートラル・二酸化炭素関連セミナー】CO2分離回収・利用・貯留(CCUS)の国内外の最新動向から現状の課題と展望
開催日 |
13:00 ~ 17:00 締めきりました |
---|---|
主催者 | 株式会社 情報機構 |
キーワード | 化学反応・プロセス 環境負荷抑制技術 省資源 |
開催エリア | 全国 |
開催場所 | お好きな場所で受講が可能 |
カーボンニュートラル・リサイクル実現の骨幹を成す
CO2の分離回収・利用・貯留を幅広く解説。
現在のエネルギーフローなどの基本から政府の方針、カテゴリー別各種技術の概要と最新動向、そして2050年までに日本企業は何ができそうか?展望と現状課題を詳解。
セミナー講師
酒井 奨 先生 一般財団法人 エネルギー総合工学研究所 プロジェクト試験研究部 主管研究員(副部長)
セミナー受講料
【オンライン受講:見逃し視聴なし】:1名41,800円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき30,800円
【オンライン受講:見逃し視聴あり】:1名47,300円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき36,300円
*学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。
受講について
※本講座は、お手許のPCやタブレット等で受講できるオンラインセミナーです。
配布資料・講師への質問等について
- 配布資料はPDF等のデータで送付予定です。受取方法はメールでご案内致します。
(開催1週前~前日までには送付致します)。
※準備の都合上、開催1営業日前の12:00までにお申し込みをお願い致します。
(土、日、祝日は営業日としてカウント致しません。) - 当日、可能な範囲で質疑応答も対応致します。
(全ての質問にお答えできない可能性もございますので、予めご容赦ください。) - 本講座で使用する資料や配信動画は著作物であり、
無断での録音・録画・複写・転載・配布・上映・販売等を禁止致します。
下記ご確認の上、お申込み下さい
- PCもしくはタブレット・スマートフォンとネットワーク環境をご準備下さい。
- ご受講にあたり、環境の確認をお願いしております(20Mbbs以上の回線をご用意下さい)。
各ご利用ツール別の動作確認の上、お申し込み下さい。 - 開催が近くなりましたら、当日の流れ及び視聴用のURL等をメールにてご連絡致します。
Zoomを使用したオンラインセミナーとなります
- ご受講にあたり、環境の確認をお願いしております。
お手数ですが下記公式サイトからZoomが問題なく使えるかどうか、ご確認下さい。
→ 確認はこちら
※Skype/Teams/LINEなど別のミーティングアプリが起動していると、Zoomでカメラ・マイクが使えない事があります。お手数ですがこれらのツールはいったん閉じてお試し下さい。 - Zoomアプリのインストール、Zoomへのサインアップをせずブラウザからの参加も可能です。
※一部のブラウザは音声(音声参加ができない)が聞こえない場合があります。
必ずテストサイトからチェック下さい。
対応ブラウザーについて(公式) ;
「コンピューターのオーディオに参加」に対応してないものは音声が聞こえません。
申込み時に(見逃し視聴有り)を選択された方は、見逃し視聴が可能です
- 開催5営業日以内に録画動画の配信を行います(一部、編集加工します)。
- 視聴可能期間は配信開始から1週間です。
セミナーを復習したい方、当日の受講が難しい方、期間内であれば動画を何度も視聴できます。
尚、閲覧用のURLはメールにてご連絡致します。
※万一、見逃し視聴の提供ができなくなった場合、
(見逃し視聴有り)の方の受講料は(見逃し視聴無し)の受講料に準じますので、ご了承下さい。
→こちらから問題なく視聴できるかご確認下さい(テスト視聴動画へ)パスワード「123456」
セミナー趣旨
地球温暖化対策として、CO2排出量を直接削減する方法のほかに、燃料を燃焼後に発生するCO2から何か有用なものを製造するCCU技術への関心が高まっています。加えて、菅前首相が所信表明演説(2020年10月)の中で発言されたカーボンリサイクルへの期待や、カーボンニュートラル宣言はとてもインパクトのあるものでした。先般に閣議決定された第6次エネルギー基本計画や、地球温暖化対策の強化が求められたCOP26の成果達成には、こうした考え方が欠かせません。
これらのシステムの骨幹を成すCO2分離回収技術、CCU技術は、今どこまで進んでいるのでしょうか?海外ではCO2を地下に貯留するCCSの開発も進んでいます。本講座では、こうした技術やシステムの基本的な考え方、国内外での開発状況、そして現状の課題と将来への展望を解説します。
受講対象・レベル
・本テーマに関心のある研究者、技術者のみなさま。
・理工系のバックグラウンドを持つ新規事業開発担当者、企画担当者、リサーチ業務に就かれている方など。
・カーボンニュートラルやカーボンリサイクルを業務に活かす術を模索している方々。
必要な予備知識
本テーマに興味のある方なら特に予備知識は必要ありません。
■事前に予習されたい方は、以下に目を通して頂けると更に理解が深まるかと思います。
・書籍「図解でわかるカーボンリサイクル」(エネルギー総合工学研究所編著、技術評論社出版、2020/9)
・書籍「図解でわかるカーボンニュートラル」(エネルギー総合工学研究所編著、技術評論社出版、2021/9)
・”カーボンリサイクルについて“ 経済産業省資源エネルギー庁HP
・”カーボンニュートラルって何ですか?(後編)~なぜ日本は実現を目指しているの?“
経済産業省資源エネルギー庁HP
習得できる知識
・現状から見たCO2排出量削減目標の捉え方
・カーボンニュートラルの意味とそのインパクト
・そもそもCO2とは?CO2に対する視野を少し広げます。
・CO2分離回収・利用・貯留(CCUS)の各技術の考え方(エネルギー、規模、コストの観点から)
・再生可能エネルギーとカーボンリサイクルの関係
・日本のCO2排出量削減対策(出来ること、出来そうなこと、難しいこと)
など
セミナープログラム
1.はじめに
日本、世界のCO2排出量の現状を整理してみます。どんな分野からどの位のCO2が排出されているのでしょうか?知っている方も、忘れていた方も、知らない方も、もう一度、頭の中を整理してみましょう。
2.日本のエネルギーフロー
CO2排出量を削減するためには、日本のエネルギー事情、つまりエネルギーの使われ方を知っておく必要があります。日本の一次エネルギー消費量は約20,000PJ。そのうち発電に利用されているのは約8,000PJ。その他のエネルギーはどこにどれだけ消費されているのでしょうか?エネルギーフローを紐解いて、エネルギーの使われ方を整理してみると、CO2排出量削減の目標達成のためのヒントが見えてくるかも知れません。
3.再生可能エネルギーの見方
CO2排出量削減の切り札とされる再生可能エネルギー。今後は多くの再生可能エネルギーが導入されるでしょう。ではどの位のエネルギーが再生可能エネルギーに変えられるのでしょうか?例えば発電所の電力を全て再生可能エネルギーに置き換えられるのでしょうか??太陽光と風力(陸上と洋上)を中心に、日本の再生可能エネルギーのポテンシャルについて考えてみます。
4.政府の方針
カーボンリサイクル、カーボンニュートラル、グリーン成長戦略、水素基本戦略など、日本政府は様々な戦略や方針を発表しています。そして2021年10年22日に第6次エネルギー基本計画が閣議決定されました。将来のCO2排出量削減の目標達成や、カーボンニュートラル宣言達成のために、政府はどんなことを考えているのでしょうか?本講演ではCO2分離回収・利用・貯留(CCUS)がテーマですので、これらの技術の位置付けについて整理しておきます。
5.CO2分離回収技術
物を燃やせばCO2が発生します。そのCO2を有効利用(CCU)したり、地中に貯留(CCS)したりと、様々な方法でCO2を大気に放出しないような工夫が数多く提案されています。そうした考え方は、燃焼排ガスを回収して、その中からCO2を分離することからスタートします。ではどんな分離回収技術があるでしょうか?化学吸収法、物理吸収法、膜分離法、固体吸収法などが有名ですが、金属錯体を使ったMOF法や酵素を使った方法もあります。発電分野では、そもそも分離回収の要らないプロセスも存在します。さらにカーボンニュートラルが市民権を得た今、空気中からCO2を回収する技術(DAC法)まで出てきました。これらの技術はどんな条件でも能力を最大限に発揮できるのでしょうか?その他、国内外ではどんな開発が進んでいるのでしょうか?課題はどこにあるのでしょうか?ここでは、そんなCO2分離回収技術に焦点を当てて、それぞれの技術の特徴を整理しながらお話を進めたいと思います。
6.CO2から何をつくるか?(CO2有効利用技術-CCU)
燃焼排ガスから分離回収したCO2を利用して何か有用な物を造り出す。こんな夢のような話は、今や現実として様々な技術開発が進んでいます。世界各地でパイロットプラントや実証プラントが運転されていますが、実際にCO2からどのような物が製造できるのでしょうか?大別すると、化学品原料もしくは化学製品(オレフィンやポリカーボネートなど)、燃料(メタンやメタノール、合成燃料など)、鉱物(コンクリート製品など)、その他、の4つに分類されます。ここでは、CO2で製造できる製品について、簡単にその製造方法を紹介するとともに、CO2の特徴を踏まえて、CO2排出量の削減効果も合わせて考察しながら、CO2有効利用技術(CCU)について整理してみます。
7.CO2有効利用技術(CCU)とカーボンリサイクル
2020年10月に菅前総理が所信表明演説の中で言及した「カーボンリサイクル」。そして前節にご紹介したCO2有効利用技術(CCU)。この二つは何が違うのでしょうか?カーボンリサイクルとは、カーボンを資源と捉え有効利用する(CCU)とともに、それを社会に循環させることを意味しています。さらに同年に政府が発表した「カーボンニュートラル宣言」に対して、これらがどのように貢献できるのでしょうか?これらの関係をもう一度整理してみたいと思います。
8.CO2貯留(CCS)
分離回収したCO2を海底下の地中に貯留することを意味するCCS。日本でも北海道の苫小牧市で2020年度まで実証試験が行われていました。海外ではどのくらいCCSが進んでいるのでしょうか?そもそも地下に埋めたCO2はどうなるのでしょうか?主に米国で実施されているEOR(石油増進回収)にもCO2が利用されているようですが、通常のCCSと何が違うのでしょうか?そして重要なことですが、どのくらいのCO2が貯留できるのでしょうか?ここではCCSについて整理してみたいと思います。
9.IAEからの視点
エネルギー総合工学研究所では、エネルギー関連技術やそれらの技術を活用したエネルギーシステムについて、エンジニアリングな視点で見つめ直し、調査や分析を実施したり、時には戦略立案なども実施したり、お客様のニーズにお応えすべく努力しております。ここまでお話してきた内容と、弊所もその動向に注力しているカーボンリサイクルとを合わせて、早期にCO2排出量の削減を実現するようなエネルギーシステムとは何かを、皆さまのご意見を伺いながら考察してみたいと思います。
10.さいごに
国内外でCO2排出量削減の声が高まっていますが、2050年まであと30年ほどしかございません。この30年の間に何ができるのか?何を準備すれば良いのでしょうか?これまでのお話をまとめながら皆様とそのキーワードを探ってみたいと思います。
<質疑応答>
*途中、小休憩を挟みます。