再生樹脂・リサイクルプラスチックにおける高機能化技術・分析・評価と各国の利用促進対策
開催日 |
11:00 ~ 17:05 締めきりました |
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主催者 | (株)AndTech (&Tech) |
キーワード | 高分子・樹脂材料 省資源 環境負荷抑制技術 |
開催エリア | 全国 |
開催場所 | ※会社やご自宅のパソコンで視聴可能な講座です |
再生プラスチックの各国の対策や最新の開発状況について、
4講にわたって解説!
再生プラスチック材料の品質特質を今一度振り返るため、プラスチック材料の歴史と現状にも触れます。
※こちらの講座はZoomではなく、Webexを利用予定です。
セミナー講師
第1部 株式会社三井物産戦略研究所 技術・イノベーション情報部 コンシューマーイノベーション室 シニアプロジェクトマネージャー 趙 健 氏
株式会社三井物産戦略研究所 技術・イノベーション情報部 インダストリーイノベーション室 シニアプロジェクトマネージャー 小川 玲奈 氏
第2部 SHPPジャパン合同会社 社長 兼 SABICペトロケミカルズジャパン合同会社 社長 松林 卓弘 氏
第3部 ビックケミー・ジャパン株式会社 イノベーション ディベロプメント統括 若原 章博 氏
第4部 株式会社東ソー分析センター スペシャリスト 高分子レオロジー 営業部 四日市営業グループ 工学博士 高取 永一 氏
セミナー受講料
【1名の場合】55,000円(税込、テキスト費用を含む)
2名以上は一人につき、11,000円が加算されます。
セミナープログラム
第1講 各国の再生プラスチック利用促進対策と化学メーカーへの期待
【11:00-12:15】
株式会社三井物産戦略研究所 技術・イノベーション情報部 コンシューマーイノベーション室 シニアプロジェクトマネージャー 趙 健 氏
株式会社三井物産戦略研究所 技術・イノベーション情報部 インダストリーイノベーション室 シニアプロジェクトマネージャー 小川 玲奈 氏
【プログラム】
- 各国の再生プラスチック利用促進対策
- 国内リサイクル体制の構築が迫られる世界各国
- 再生材の利用促進は世界中で加速
- 化学メーカーへの期待
- 再生プラスチック利用促進対策推進の背景への理解
- 再生プラスチック利用促進の位置づけの把握
- 広くライフサイクルアセスメント (LCA) を実施し,科学的根拠に基づくサステナブルな製品開発を
【質疑応答】
第2講 再生エンジニアリングプラスチックの開発状況と用途展開
【13:00-14:15】
SHPPジャパン合同会社 社長 兼 SABICペトロケミカルズジャパン合同会社 社長 松林 卓弘 氏
【講演キーワード】
ケミカルリサイクル、マテリアルリサイクル、クローズドリサイクル、リサイクルPBT樹脂、リサイクル変性PPE樹脂、リサイクルPC/ABS、リサイクルポリカーボネート樹脂、CO2削減
【講演のポイント】
ケミカルリサイクルやマテリアルリサイクル、クローズドループとオープンループなど、多種多様な再生エンジニアリングプラスチックスを海外での採用事例などを交えて具体例と共に紹介。
【習得できる知識】
・最新のエンジニアリングプラスチックスの開発動向
・エンジニアリングプラスチックスのリサイクルソリューション
【講座主旨】
現在、日本における再生プラスチックの議論は、使い捨てバッグやカトラリー、包装材などに使われる汎用樹脂が主体となっているが、日本のプラスチック市場の約3割はエンジニアリングプラスチックスであり、使用期間も長いことから、これらの再生についても社会全体で検討していく必要がある。本講演では、SABICが手掛ける最新のエンジニアリングプラスチックスの開発状況と用途例について紹介し、プラスチック製品の生産者や利用者の材料や製品選定の参考となる情報を提供する。
【プログラム】
- SABICスペシャリティー事業部会社概要
- SABICスペシャリティー事業部の再生エンジニアリングプラスチックスーオープンリサイクル
- マテリアルリサイクル (共重合ポリカーボネート樹脂、PC/ABS樹脂、変性PPE樹脂)
- ケミカルリサイクル (PBT樹脂)
- SABICスペシャリティー事業部の再生エンジニアリングプラスチックスークローズドループ
- クローズドリサイクル
- セミクローズドリサイクル
- まとめ
【質疑応答】
第3講 添加剤を用いた再生樹脂・リサイクル樹脂の性能向上(仮)
【14:25-15:40】
ビックケミー・ジャパン株式会社 イノベーション ディベロプメント統括 若原 章博 氏
【講演キーワード】
カップリング剤、軽量化、熱安定性
【講演のポイント】
リサイクル材料に必要な添加剤全般を概観でき、またプロセスの改善のヒント、SDGs達成への配合設計へのアイデアへとつなげていただきたい。
【習得できる知識】
プラスチック・コーティング(塗料・インキ)・電池分野などで、基礎の一つである界面制御技術について学ぶことができる。添加剤の構造や特性、効果をもたらす仕組み、歩留まり向上、VOC排出促進などプロセス技術の理解。
【講座主旨】
プラスチック材料のリサイクル時に発生する課題の添加剤による解決策や、軽量化、耐擦り傷性の向上、熱安定性の改善について紹介する。あわせて加工工程で発生する臭気・VOCの排出を促進する添加剤についても述べる。実験結果を通じて添加剤の効果を確認していただくとともに、添加剤になじみのない技術者・設計者にも、添加剤の役割の理解が進むようできるだけ平易な表現で述べる。またSDGs達成への添加剤の寄与にも触れる。
【プログラム】
- ALTANA・BYKのSDGs取り組み
- 添加剤製造及び配合物での寄与
- プラステックスの加工過程で用いられるBYK添加剤
- 熱可塑性樹脂向け添加剤概論
- 熱安定性を向上させる添加剤
- 層状ケイ酸塩によるケーブルの防炎補助効果
- リサイクル時に加える添加剤
- 配合の煩雑さを改善する
- 低融点材料の取り扱いを改善する
- 部材の軽量化
- 耐スリキズ性の向上
- ポリアミドでの熱安定性改善
- PP及びPOでの熱安定性改善
- プラスチック材料の加工工程中での臭気・VOCの排出促進
- ストリッピング剤
【質疑応答】
第4講 再生(マテリアルリサイクル)におけるプラスチックと品質
【15:50-17:05】
株式会社東ソー分析センター スペシャリスト 高分子レオロジー 営業部 四日市営業グループ 工学博士 高取 永一 氏
(福岡大学 機能・構造マテリアル研究所 客員教授 (2016.4.1-22.3.31))
【講演趣旨】
金属などに比べプラスチックは新しい材料である。しかし、あるいは、それ故に、持続可能性の点で、プラスチックは岐路にある。実際、2019年G20を契機にマイクロプラチックの問題が俎上に上るなど、現時点で、プラスチック問題は、国民生活上の重要課題となった。解決策の一つにリサイクルがある。プラスチック材料では、容器包装リサイクル法(1995年)にあるように,マテリアルサイクル、すなわち、再生が最善のリサイクルとされてきた。
再生プラスチック材料の品質特質を今一度振り返るため、最初、プラスチック材料の歴史と現状に触れる。その後、プラスチックがプラスチックとして一括して取り扱える基本ついて触れる。さらにプラスチック材料の分子論的な基礎である、平均分子量とJIS規格物性との関係について述べる。再生ポリオレフィンの特性について、UV照射を行うことで明らかになった点を述べる。
【プログラム】
- 序章 品質の起源とその意味
- 品質の起源
- 品質の限界と呪縛 化学式が決めるもの
- プラスチックとは
- プラスチックとは
- プラスチックの起源
植物が作ったプラスチックーリグニン 生物学的な問題発生と解決の例
近代工業のプラスチックの二つの起源とこれから 窒素肥料を求めた努力と天然資源による足枷を外す努力
使用後のプラスチックの処理と再生の試みの歩み
- プラスチックの品質の科学的本質
- 無機材材料との違い
ひたすら共有結合で分子が長くなることと金属・無機材料との違い - 溶融状態の普遍性 プラスチックで一括りにできる品質できない性質
- 固体構造の多層性 ロシア人形マジョリカのように
- 無機材材料との違い
- 再生により変わらないもの
- 平均分子量と規格的品質の関係
- 規格物性で捉えられない変化 再生での品質情報でだまされないように
- 再生により変化する品質
- 溶融状態での品質
- 固体状態での品質
- 総括
【質疑応答】