研究・開発ポートフォリオのマネジメントの全体像と具体的な展開法
開催日 |
10:30 ~ 16:30 締めきりました |
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主催者 | 株式会社 技術情報協会 |
キーワード | 技術マネジメント総合 事業戦略 マーケティング |
開催エリア | 全国 |
開催場所 | Zoomを利用したLive配信※会場での講義は行いません |
新規事業の継続的な創出において、研究開発テーマを分析・評価する視点と方法を学ぶ
経営資源配分を考える上で、技術の体系・成熟度・重要度等を複合的に考える
セミナー講師
ベクター・コンサルティング(株) 代表取締役社長 浪江 一公 氏
【略歴】
大手電機メーカー、アーサー・D・リトル(ジャパン)(株)、(株)フュージョンアンドイノベーション等を経て、現在ベクター・コンサルティング(株) 代表取締役社長 技術マネジメントおよび経営に関するコンサルティングにおいて30年の経験を有す。2022年3月まで日本工業大学大学院技術経営研究科(MOT)教授を兼務。北海道大学工学部、米国コーネル大学経営学大学院(MBA)卒
セミナー受講料
1名につき55,000円(消費税込、資料付)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき49,500円〕
受講について
大手電機メーカー、アーサー・D・リトル(ジャパン)(株)、(株)フュージョンアンドイノベーション等を経て、現在ベクター・コンサルティング(株) 代表取締役社長 技術マネジメントおよび経営に関するコンサルティングにおいて30年の経験を有す。2022年3月まで日本工業大学大学院技術経営研究科(MOT)教授を兼務。北海道大学工学部、米国コーネル大学経営学大学院(MBA)卒
セミナー趣旨
民間企業の研究開発活動は長期的にそして継続的に収益を創出することに貢献することを目的とし、それは様々な活動を通して実行されます。例えば、既存事業分野での活動をとっても、既存の重要顧客への対応、新たな価値創出、コストの低減、環境問題等社会的ニーズへの対応、新製品分野の創出、など。当然、将来の新たな事業の継続的創出は研究開発部門の重要な仕事です。
加えて、近年あらゆる産業においてIoTやビッグデータが重要となるという状況や、対象とする技術や科学も人間の本質的な研究など更に深化する傾向にあり、またオープンイノベーションも重要な取り組みとなりつつあります。企業の経営者にとって、研究開発マネジメントにおいて対処しなければならない変数は、ますます拡大する傾向にあります。今、企業の経営者は、研究開発マネジメントにおいて場当たり的ではなく、将来を見据えた戦略的な経営資源の配分を行わなければなりません。
本セミナーでは、このような環境において考えるべき視点を、様々な研究開発ポートフォリオの軸として説明し、その対処策としての研究開発ポートフォリオの全体像を紹介。その後、実際に研究開発ポートフォリオを構築し、マネジメントしていくための具体的な活動方法をお伝えします。
セミナープログラム
【講演概要】
1.研究開発にポートフォリオ・マネジメントが求められる背景
(1) 21世紀の日本企業が置かれている現実
-アジアの新興企業
・「日本に学び日本を抜く」
・Low Hanging Fruitを対象に戦略な展開
-日本企業の行くべき方向
・必然的にHigh Hanging Fruit
・近年のアジアの新興国企業:High Hanging Fruitも対象
・長期的視点での戦略の構築と実行が極めて重要に
(2) 日本企業の研究開発マネジメントの現実
-「長期でテーマを考える人的余裕などない」(機械メーカー)
-長期テーマは後回しとなるメカニズム
-背景にある「現在バイアス」
-優秀な経営者も:元日立会長の川村氏の例
-中央研究所の弊害
2.研究開発ポートフォリオ・マネジメントとは?
(1) 研究開発におけるポートフォリオ・マネジメントの意義
-経営者の3つの役割
-将来を見据えての施策が目先の利益に結実
-複眼的な視点での研究開発マネジメントで
長期にわたる安定的な経営を実現
・経営資源配分
・各象限に応じた経営視点と活動の複眼的なマネジメント
(2) 研究開発ポートフォリオ・マネジメントの目的の整理
-その1:未来に向かっての準備の確実化
-その2:キャッシュの流れのマネジメントツール
-その3:リスクの分散
-その4:研究開発の目標とそのマネジメントの視点の明確化
(3) 経営者の役割とポートフォリオ・マネジメントの関係
・「経営者はジャグラー」 その為のポートフォリオ・マネジメント
3.研究開発ポートフォリオの企業事例(日立製作所)
4.研究開発ポートフォリオで利用する展開軸例
(1) 市場×製品(アンゾフの成長マトリクス)
(2) 市場×技術(自社精通・自社未知・世界未知)
(3) 自社技術体系中の技術
(4) 対象事業
(5) 研究開発のタイプ(改善・革新・基礎)
(6) 広義の研究開発の活動
(7) SEDAモデル(Science、Engineering、Design、Art)
(8) What vs. How
(9) 技術の成熟度(揺籃・成長・成熟・老衰)
(10) 技術の重要度(萌芽・途上・戦略・基盤)
(11) 技術水準
(12) 市場投入までの時期
(13) 創出事業規模
(14) 研究開発ステージ
5.研究開発ポートフォリオの仕組み構築の全体像
6. ステップ1:研究開発の大きな方向性の設定
(1) タスク1:現状での重要課題認識のまとめ
(2) タスク2:マクロ環境分析
(3) タスク3:SWOTを利用しての戦略・施策のまとめ
(4) タスク4:研究開発の大きな方向性の設定
(5) タスク5:研究開発の大きな方向性の記述まとめ
7.ステップ2:研究開発ポートフォリオ軸の設定
(1) 本ステップの位置付け
(2) 研究開発ポートフォリオ軸設定上の注意点
8.ステップ3:研究開発ポートフォリオの目指すべき姿構の築
(1) 研究開発ポートフォリオ資源配分案設定作業手順
(2) タスク1:各象限での目標数値(アウトプット)の設定
(3) タスク2:経営資源インプット算定ロジックの構築
(4) タスク3:経営資源インプット設定
(5) 注意点:毎年見直し、進化させる
9.ステップ4:研究開発ポートフォリオの現状の姿の調査
(1) 研究開発ポートフォリオの現状の姿調査の方法
(2) タスク1:自社の技術体系の設定
(3) タスク2:テーマ毎の技術への展開と技術単位での評価
(4) タスク3:全体集計
(5) タスク4:現状ポートフォリオ上の問題の分析
10.ステップ5:研究開発テーマ評価の仕組み構築
(1) 本ステップの位置付け
(2) テーマ承認・中止の評価項目の設定
(3) テーマ承認・中止の意思決定法の設定と3つのタスク
(4) タスク1:事前の成果物の評価者への提出と準備
(5) タスク2:検討会での発表と質疑応答
(6) タスク3:検討会での評価者間の議論と意思決定
11.ステップ6:研究開発テーマ創出の仕組み構築
(1) 本ステップの位置付け
(2) 研究開発テーマ創出のためのフレームワーク
12.演習(双方向の質疑応答の形で進める)
X社の研究開発ポートフォリオについて
- 提示されたポートフォリオの問題点の議論
- 資源配分のあるべき方向性の議論