アノード酸化皮膜(陽極酸化皮膜)の基礎と構造・特性制御および応用【アーカイブ配信】
開催日 |
0:00 ~ 23:59 締めきりました |
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主催者 | (株)R&D支援センター |
キーワード | 金属材料 半導体技術 化学反応・プロセス |
開催エリア | 全国 |
開催場所 | お好きな場所で受講が可能 |
このセミナーはアーカイブ配信です。配信期間中(2023年6月5日~6月16日)は、いつでも何度でも視聴できます!
セミナー講師
工学院大学 名誉教授、同大学 先進工学部応用化学科 客員研究員 工学博士 小野 幸子 氏
【略歴】
東京大学生産技術研究所,早稲田大学理工学研究センター,千葉工業大学を経て2002年~2015年工学院大学応用化学科教授,2010年~2015年同大学総合研究所所長,2015年同大学名誉教授,2015年~2021年 科学技術振興機構 産学連携展開部 先端計測グループ 開発総括,2016年~2021年 関東学院大学 大学院工学研究科 客員教授
【受賞歴など】
表面技術協会「論文賞」,軽金属学会「論文賞」,「日刊工業新聞社技術賞」,「軽金属奨学会奨励賞」軽金属学会「軽金属功績賞」,表面技術協会「協会賞」,無機マテリアル学会「学術賞」,電気化学会「功績賞」他
【学会活動等】
電気化学会:普及委員会委員長,男女共同参画推進委員会委員長,軽金属学会:関東支部支部長,軽金属女性未来賞選考委員会委員長,表面技術協会:編集委員会委員長,金属のアノード酸化皮膜機能化部会代表幹事,無機マテリアル学会:学会賞推薦委員会委員長,学術委員会委員長,腐食防食学会:講演大会「材料と環境2012」実行委員長,論文賞選考委員会委員長,他
セミナー受講料
55,000円(税込、資料付)
■ セミナー主催者からの会員登録をしていただいた場合、1名で申込の場合44,000円、
2名同時申込の場合計55,000円(2人目無料:1名あたり27,500円)で受講できます。
(セミナーのお申し込みと同時に会員登録をさせていただきますので、
今回の受講料から会員価格を適用いたします。)
※ 会員登録とは
ご登録いただきますと、セミナーや書籍などの商品をご案内させていただきます。
すべて無料で年会費・更新料・登録費は一切かかりません。
メールまたは郵送でのご案内となります。
郵送での案内をご希望の方は、備考欄に【郵送案内希望】とご記入ください。
受講について
本セミナーは、約4時間30分の講演を収録したアーカイブ配信セミナーです。
2023年6月5日(月)~6月16日(金)の期間中、いつでも何度でもご視聴いただけます。
【アーカイブ配信セミナーの申込・受講手順】
1)このHPから参加申込をしてください。
2)申込後、受理のご連絡メールをさせていただきます。また請求書を郵送いたします。
3)視聴開始日までにセミナー資料(PDF形式)と閲覧用URLをお送りさせていただきます。
※申込者以外の視聴はできません。録音・録画などの行為を固く禁じます。
※配布資料の無断転載、二次利用、第三者への譲渡は一切禁止とさせていただきます。
セミナー趣旨
アルミニウムのアノード酸化(陽極酸化)皮膜は、古くからその腐食耐性、装飾性、誘電特性の工業的な活用がなされてきたが、近年、そのナノポーラス構造が電池材料、ナノデバイス作製のための出発構造(テンプレート)としても世界的に注目され,機能性材料としての研究も進んでいる。また、マグネシウムやチタン、ステンレス、など種々の金属のアノード酸化による新規な機能創製や触媒への応用も注目されている。
講演者は長い間アノード酸化皮膜の研究とその応用に携わって来たが,本講座ではその経験を基に,いわば「アノード酸化のすべて」の総合的な概説を行う。皮膜生成機構、微細構造の解析、多孔質構造の定量評価法、自己規則化皮膜の形成法,合金組成の影響など、アノード酸化皮膜の生成に関する基礎的な事項と、皮膜の特性や機能を引き出す応用に関して種々の事例を通して解説する。TEM、SEM、XPS、GDOESなどを用いた最先端の構造解析とその解釈を含め、最近の研究成果についても紹介する。
受講対象・レベル
各メーカーで生産製造に携わる方(初心者から上級者まで)。
習得できる知識
アルミニウムを中心とした金属や半導体のアノード酸化(アノード処理)により表面にナノスケールの構造を持つポーラス酸化皮膜付与する手法や,誘電体としての特性,基板のエッチング,また酸化皮膜の生成原理(メカニズム)と応用例,解析手法について学ぶことができます。
セミナープログラム
1.アルミニウムのアノード酸化皮膜の生成機構の基礎,その研究の歴史と背景
(1). バリヤー型皮膜の生成のメカニズム
(2). ポーラス型皮膜の成長と孔発生過程
2.ポーラスアノード酸化皮膜のセル径および孔径の制御
(1). 電解液による形態の差異と制御
(2). セル形態の電圧依存性
(3). ポロシティの制御
(4). 規則構造と不規則構造
3.電解液によるアノード酸化皮膜の組成(アニオン分布)と構造の差異
(1). 透過電子顕微鏡を用いた酸化皮膜中のアニオン分布と溶解特性の差異
a.硫酸皮膜
b.シュウ酸皮膜
c.リン酸皮膜
d.クロム酸皮膜
4.アノード酸化ポーラスアルミナの自己規則化
(1). 自己規則化条件
(2). 自己規則化の制御とそのメカニズム
(3). インプリント法による理想孔配列の形成
5.前処理による表面組成と形態
(1). アルカリ脱脂皮膜の表面形態
(2). 鏡面を得るための電解研磨法
6.封孔処理とは
(1) 電子顕微鏡による形態変化と封孔挙動
(2) 沸騰水封孔,酢酸ニッケル封孔,Li塩封孔のそれぞれの特徴と耐食性
7.ポアフィリング法による多孔質構造とバリヤー層の定量評価
8.バリア型皮膜の構造と誘電特性(キャパシタ特性)
(1). バリア型皮膜の構造と欠陥
(2). 皮膜の誘電特性に対する電解質アニオンの影響
9.不透明白色皮膜の形成
(1) 不透明白色皮膜の生成原理
(2) 電解条件と白色度の制御
10.熱および化学耐性を持つ結晶性αアルミナメンブレンの作製と評価
(1). メンブレンとしての厚膜の作製
(2). Al素地からの剥離法
(3). 加熱による結晶化と湾曲の防止
(4). 結晶性メンブレンの構造解析と耐熱・耐化学性
11.合金組成および電源波形の皮膜構造に及ぼす効果
(1) 合金組成によるアノード酸化皮膜特性の変化
(2) 交流、矩形波による皮膜構造の変化
(3) 高周波電解によるダイカスト材のアノード酸化皮膜の均一膜厚化
12.マグネシウムのアノード酸化皮膜の構造と耐食性
(1). マグネシウム合金表面の自然酸化膜と耐食性
(2). アノード酸化と化成処理・封孔処理
(3). プラズマアノード酸化(PEO)の成長とその構造
(4). 電解液による構造の違い(リン酸塩とケイ酸塩)
(5). アパタイト化(生体親和性付与)
13.チタンのアノード酸化
(1). ポーラスチタニアの生成と構造
(2). ポーラスチタンのアノード酸化と生体親和性の付与
14.Ta,Nbなどバリヤー型誘電体皮膜の構造と特性制御
15.シリコン,InPなど半導体基板のアノードエッチングによる微細加工
16.Zn,Sn,SUSなど種々の金属のアノード酸化皮膜生成挙動と特性
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