光触媒を用いた人工光合成(グリーン水素製造と二酸化炭素の資源化)の基礎から国内外の最新動向・開発事例まで
開催日 |
13:00 ~ 17:00 締めきりました |
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主催者 | 株式会社 情報機構 |
キーワード | 半導体技術 化学反応・プロセス 地球温暖化対策技術 |
開催エリア | 全国 |
開催場所 | お好きな場所で受講が可能 |
○簡便・低コスト等の特徴を持つ「光触媒を用いた人工光合成」の基礎と最新動向を正しく理解! ○水分解の原理や光触媒の基礎から性能評価や実験方法、材料ごとの実例および測定法まで。
セミナー講師
東京理科大学 理学部第一部 応用化学科 教授/カーボンバリュー研究拠点 拠点長 工藤 昭彦 氏
■ご略歴1983.3 東京理科大学理学部第一部化学科卒業1988.3 東京工業大学大学院総合理工学研究科電子化学専攻博士後期課程修了(理学博士)1988.4 アメリカ Univ. of Texas at Austin 博士研究員1989.11 東京工業大学大学院総合理工学研究科電子化学専攻・助手1995.4 東京理科大学理学部第一部応用化学科・講師1998.4 東京理科大学理学部第一部応用化学科・助教授2003.4~現在 東京理科大学理学部第一部応用化学科・教授2022.1~現在 東京理科大学 研究推進機構 総合研究院 カーボンバリュー研究拠点 拠点長
セミナー受講料
【オンライン受講:見逃し視聴なし】 1名41,800円(税込(消費税10%)、資料付)*1社2名以上同時申込の場合、1名につき30,800円
【オンライン受講:見逃し視聴あり】 1名47,300円(税込(消費税10%)、資料付)*1社2名以上同時申込の場合、1名につき36,300円
*学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。
受講について
- 配布資料はPDF等のデータで送付予定です。受取方法はメールでご案内致します。(開催1週前~前日までには送付致します)※準備の都合上、開催1営業日前の12:00までにお申し込みをお願い致します。(土、日、祝日は営業日としてカウント致しません。)
- 受講にあたってこちらをご確認の上、お申し込みください。
- Zoomを使用したオンラインセミナーです→環境の確認についてこちらからご確認ください
- 申込み時に(見逃し視聴有り)を選択された方は、見逃し視聴が可能です→こちらをご確認ください
セミナー趣旨
カーボンニュートラルを実現、さらには資源・エネルギー・環境問題を解決する科学技術として、人工光合成が注目されています。近年、政府関係の話やマスコミでもしばしば取り上げられています。代表的な人工光合成として、水からグリーン水素を製造する、水を水素源として二酸化炭素を資源化する反応があげられます。この人工光合成技術の中で、簡便で低コストが期待される光触媒を用いた技術開発が望まれています。光触媒を用いた人工光合成は世界中で50年以上研究されてきました。 本セミナーでは、今までどのような研究がなされてきたか、何が課題点だったのか、現状はどうなっているのか、今後すべき課題は何かを正しく理解することを目的とします。そして、光触媒を用いた水分解の原理などの基礎的なことからから、具体的な水分解光触媒系までを紹介します。これを学ぶことにより、人工光合成研究の裾野が広がり、さらには新たな産業創成に繋がることを期待します。
受講対象・レベル
人工光合成、水分解、二酸化炭素資源化のための光触媒反応の背景・基礎、応用例や研究動向を学びたい方。初心者、経験者は問いません。
必要な予備知識
・技術系の話においては、高校の化学の基礎を習得していることが望ましいです。・人工光合成の意義や社会的動向など社会的な話については、この限りではありません。
■事前に目を通しておくと理解が深まる文献など(閲覧必須ではありません)書籍「夢の新エネルギー「人工光合成」とは何か 世界をリードする日本の科学技術(ブルーバックスシリーズ)」(化学協会編、講談社、2016)などを一読すると更に理解が深まります。
習得できる知識
・人工光合成、光触媒の基礎・応用や研究動向を理解することができる・ケーススタディーにより光触媒の実例を学ぶことができる・人工光合成による水素製造や二酸化炭素の資源化に関する論文、特許、実験結果を正しく評価できるようになる など
セミナープログラム
1.人工光合成研究の背景 1-1. 人工光合成とは、その意義と重要性 1-2. クリーンエネルギーおよび化学工業における基幹物質としての水素 1-3. 水から水素を作ることの重要性 ・天然光合成と人工光合成の比較 ・クリーンエネルギー・化学工業における基幹原料としての水素 ・水と太陽光から水素を作る意義 グリーン水素製造 1-4. 光触媒を用いた水分解研究の歴史 1-5. ソーラー水分解水素製造最前線 ・高い量子収率を示す光触媒の紹介 1-6. 国内外の動向 ・ミッションイノベーション ・国内外のプロジェクト紹介 ・企業における研究の取り組み2.光触媒を理解するための基礎 2-1. バンド構造、電気化学(酸化還元電位、参照電極)の復習とホンダ-フジシマ効果 2-2. 半導体光触媒を用いた水分解の原理・反応スキーム ・バンドモデル、活性を支配する因子 2-3. 実験方法 ・合成法(固相反応、水熱合成、錯体重合法、共沈法) ・活性評価装置(反応管、ランプ、光学フィルター、ガスクロなど)のセットアップ 2-4. 性能評価における留意するべきポイント ・信頼性のあるデータと怪しいデータ ・粉末光触媒反応と半導体光電気化学反応3.人工光合成光触媒の実際(ケーススタディー:各種材料や測定法を学ぶ) 3-1. 金属酸化物および硫化物を用いた水分解光触媒系の具体例の紹介 ・光触媒開発の課題点 ・光触媒系の種類(単一粒子型、Zスキーム型、光電極型) ・種類(金属酸化物、硫化物、オキシナイトライド、オキシサルファイド) ・タンタル酸ナトリウム水分解光触媒(固相合成、赤外過渡吸収スペクトル、電子顕微鏡) ・タンタル酸銀光触媒(アクションスペクトル) ・ドーピング型チタン酸ストロンチウム光触媒 ・バナジン酸ビスマス光触媒(DFT計算、粉末X線回折、拡散反射スペクトル) ・各種金属硫化物光触媒 3-2. 水を電子源とした二酸化炭素還元光触媒 ・タンタル酸ナトリウム光触媒と銀助触媒 ・Zスキーム型光触媒 ・光カソード 3-3. 今後の課題<質疑応答>
*途中、小休憩を挟みます。