アニオン交換膜(AEM)型水電解技術を用いた新しいグリーン水素製造 ~基礎からAEMを中心とした最先端研究、今後の展望まで~
開催日 |
13:00 ~ 17:00 締めきりました |
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主催者 | 株式会社 情報機構 |
キーワード | 化学反応・プロセス 電気化学 地球温暖化対策技術 |
開催エリア | 全国 |
開催場所 | お好きな場所で受講が可能 |
○グリーン水素製造技術の中でも、とりわけ注目度の高い“AEMを用いた水電解”のセミナー! ○動作原理や要求特性などの基礎からアニオン交換膜(AEM)を中心とした材料部材の現状と課題、アニオン伝導性や安定性の向上への取組みなど最先端研究と展望まで。
セミナー講師
東京都立大学 都市環境学部 環境応用化学科 准教授 田中 学 氏
■ご略歴2007年3月 早稲田大学 大学院理工学研究科 応用化学専攻(博士課程) 修了博士(工学) 早稲田大学 (指導教員 西出 宏之 教授)2004年4月 - 2007年 3月 日本学術振興会特別研究員(DC1)2007年4月 - 2008年 8月 Cornell University(C. K. Ober研究室) 博士研究員2008年9月 - 2010年 9月 山梨大学 燃料電池ナノ材料研究センター 特任助教2010年10月- 2019年 3月 首都大学東京 都市環境学部 分子応用化学科(川上研究室) 助教(2018年4月- 改組により環境応用化学科)2016年4月 - 現在 水素エネルギー社会構築推進研究センター (兼任)2019年4月 - 現在 (現職) 首都大学東京 都市環境学部 環境応用化学科 准教授(2020年4月- 大学名変更により東京都立大学)2011年4月 - 2013年3月 理化学研究所 客員研究員2013年4月 - 2018年9月 早稲田大学 理工学術院 非常勤講師2018年10月 - 2019年1月 University of California, Berkeley(J. Long研究室) 訪問教授2019年10月 - 現在 神奈川大学 工学研究所 客員教授■ご受賞歴(代表的なもの)平成25年度 高分子学会研究奨励賞 (高分子学会)平成26年度 Leading Scientist表彰 (首都大学東京)平成26年度 繊維学会奨励賞 (繊維学会)平成30年度 FCDIC奨励賞 (燃料電池開発情報センター(FCDIC))令和3年度 第70回高分子討論会 広報委員会パブリシティ賞 (高分子学会)
セミナー受講料
【オンライン受講:見逃し視聴なし】 1名41,800円(税込(消費税10%)、資料付)*1社2名以上同時申込の場合、1名につき30,800円
【オンライン受講:見逃し視聴あり】 1名47,300円(税込(消費税10%)、資料付)*1社2名以上同時申込の場合、1名につき36,300円
*学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。
受講について
- 配布資料はPDF等のデータで送付予定です。受取方法はメールでご案内致します。(開催1週前~前日までには送付致します)※準備の都合上、開催1営業日前の12:00までにお申し込みをお願い致します。(土、日、祝日は営業日としてカウント致しません。)
- 受講にあたってこちらをご確認の上、お申し込みください。
- Zoomを使用したオンラインセミナーです→環境の確認についてこちらからご確認ください
- 申込み時に(見逃し視聴有り)を選択された方は、見逃し視聴が可能です→こちらをご確認ください
セミナー趣旨
2050年カーボンニュートラルの実現に向け、水素エネルギーの利活用が不可欠です。製造時に二酸化炭素の発生を伴わない水素はグリーン水素と呼ばれ、再生可能エネルギー由来の電力を用いた水電解(水の電気分解)により得られます。しかしながら、従来の水電解技術であるアルカリ水電解やプロトン交換膜型水電解は、効率や安全性が低い、あるいは製造コストが高いなどの課題がありました。そこで新しい水素製造技術として世界的に注目を集め、近年、国内外で研究が活発化しているのが、「アニオン交換膜(AEM:Anion Exchange Membrane)を用いた水電解技術」です。2023年6月に改定された水素基本戦略においても言及されており、将来性が期待される技術です。 本講座では、アニオン交換膜型水電解技術の基礎から、アニオン交換膜を中心とする材料部材の現状と課題、今後の展望まで、最先端の研究や講師の研究成果なども交えながら解説します。
受講対象・レベル
・高分子電解質膜や水電解に関連する研究・開発を始めたばかりの方から、ある程度の研究経験をお持ちの方・アニオン交換膜型水電解技術の研究開発への参入を検討されている方・クリーンエネルギーやグリーン水素等に関する最近の動向に興味をお持ちの方・本テーマに興味のある方なら、どなたでも受講可能です。
必要な予備知識
・高校卒業レベルの化学の知識。・この分野に興味のある方なら、特に予備知識は必要ありません。
■事前に目を通しておくと理解が深まるWEBサイト:※閲覧必須ではありません。事前に関連するウェブサイト等に目を通して頂くと、理解が深まります。例えば・水電解に関する初心者向けの解説は資源エネルギー庁のコラム・水電解技術開発における課題整理に関しては、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のニュースリリース などが有益です。
習得できる知識
・水素エネルギーの基礎と最近の動向・グリーン水素製造の基礎知識・アニオン交換膜(AEM)型水電解技術の特徴と近年注目されている理由・具体的なAEMの設計指針および合成、製膜、評価方法・AEMおよびAEM型水電解技術に関する最新の研究開発状況・AEM型水電解技術およびグリーン水素の今後の展望 など
セミナープログラム
1.水素エネルギー社会とグリーン水素 1)カーボンニュートラルに向けた水素エネルギーの意義 2)水素エネルギーに関連する技術(燃料電池ほか) 3)水電解技術の必要性2.水電解技術の基礎 1)水電解の理解を助ける電気化学の基礎 2)水電解技術の種類・構造 3)アルカリ水電解とプロトン交換膜(PEM)型水電解3.アニオン交換膜(AEM)型水電解 1)作動原理と特徴 2)研究開発の歴史 3)構成部材の要求特性と課題4.アニオン交換膜(AEM)の基礎 1)分子設計指針 2)製膜、複合化(補強) 3)測定・評価方法 4)化学的安定性と劣化・分解プロセス5.アニオン交換膜(AEM)の最先端研究 1)アニオン伝導性向上に向けた取り組み 2)化学的安定性向上に向けた取り組み 3)ユニークな研究例6.アニオン交換膜(AEM)型水電解における触媒層・多孔質輸送層 1)触媒層・多孔質輸送層の構成 2)電極触媒の種類と特性 3)多孔質輸送層(ガス拡散層)の構造と要求特性 4)セル・スタックにおける物質輸送解析7.まとめ 1)AEM型水電解技術の将来展望 2)カーボンニュートラルの実現に向けて<質疑応答>
*途中、小休憩を挟みます。