フィルター、膜へのタンパク質吸着の制御技術
開催日 | 10:30 ~ 16:30 |
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主催者 | 株式会社 技術情報協会 |
キーワード | バイオ技術一般 高分子・樹脂材料 医療機器・医療材料技術 |
開催エリア | 全国 |
開催場所 | Zoomを利用したLive配信※会場での講義は行いません。 |
★ バイオ界面の先端計測技術により明らかになった生体成分と材料の相互作用メカニズム ★ タンパク質吸着/脱離の評価、細胞接着/非接着の評価、吸着タンパク質の定量評価! ★ タンパク質付着抑制により抗血栓性が向上した新製品開発事例
セミナー講師
【第1部】九州大学 先導物質化学研究所 ソフトマテリアル部門 ソフトマテリアル学際化学分野 教授 田中 賢 氏 【第2部】 (株)ユー・メディコ 代表取締役 福原 彩乃 氏 【第3部】 東レ(株) 先端材料研究所 医療システム研究室 主任研究員 藤田 雅規 氏
セミナー受講料
1名につき 55,000円(消費税込、資料付)〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき49,500円〕
受講について
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セミナープログラム
【10:30~12:30】【第1部】 タンパク質・細胞がフィルター、膜に吸着するメカニズムとその制御 ●九州大学 先導物質化学研究所 ソフトマテリアル部門 ソフトマテリアル学際化学分野 教授 田中 賢 氏
【講座主旨】各産業分野で使用されるフィルターや膜などの製品の実使用環境には、水が存在する。水が存在する環境・生体環境下で機能する製品を開発するためには、目的の性能に応じて製品表面へのタンパク質の吸着・脱離および細胞の接着・非接着を制御する必要がある。本講演では、最先端のバイオ界面の先端計測技術により明らかになった生体成分と材料の相互作用メカニズムを、水和分子レベルで解説する。
【講座内容】1.タンパク質吸着/脱離の評価 ・タンパク質の吸着量 ・吸着タンパク質の組成と構造 ・タンパク質の吸着と脱離の速度論解析
2.細胞接着/非接着の評価 ・細胞(正常組織細胞、血球細胞、癌細胞、幹細胞)の接着/非接着 ・細胞接着の機構と細胞接着選択性 ・細胞-材料間相互作用の解析と制御
3.水和高分子材料表面物性の評価と制御 ・高分子材料のバルク物性 ・高分子材料の表面物性 ・水環境下および生理環境下におけるバイオ界面の状態 ・乾燥および水和表面の先端計測 ・中間水コンセプトの各種産業分野への応用と社会実装
【質疑応答】
【13:15~14:45】 【第2部】 フィルターや容器への吸着による影響と吸着タンパク質の定量評価 ●(株)ユー・メディコ 代表取締役 福原 彩乃 氏
【講座主旨】タンパク質のフィルターや容器への吸着は、タンパク質試料の濃度低下だけでなく、吸着したタンパク質が剥離することにより、凝集体の発生を引き起こす可能性がございます。本講座では、タンパク質の吸着に起因する問題と、吸着のメカニズムをご説明いたします。さらに、タンパク質の吸着の定量方法をご紹介いたします。
【講演内容】1.タンパク質のフィルターやデバイスへの吸着に起因する問題 1) タンパク質の濃度低下 2) タンパク質の界面からの剥離による凝集体発生
2.タンパク質吸着のメカニズム 1) フィルターの性質 2) 容器表面の性質 3) タンパク質の性質 4) 吸着に影響を与える因子
3.タンパク質の吸着定量 1) タンパク質溶液の濃度測定 2) 吸着したタンパク質の定量
【質疑応答】
【15:00~16:30】 【第3部】 タンパク質付着を抑制したポリスルホン中空糸膜人工腎臓と、その技術展開 ●東レ(株) 先端材料研究所 医療システム研究室 主任研究員 藤田 雅規 氏
【講座主旨】腎不全患者の透析治療に用いられる人工腎臓(ポリスルホン中空糸膜が約1万本内蔵)は、長時間血液と接触するため優れた抗血栓性を必要とする。当社は、血液中のタンパク質及び膜表面の双方の周囲に存在する水の運動性に着目した仮説を立てて膜表面を設計し、タンパク質付着抑制により抗血栓性が向上した新製品の創出に成功した。本技術は、計算化学(DX)の活用で人工腎臓以外にも展開が可能であり、幾つかの開発事例もご紹介する。
【講演内容】1.東レについて 1-1 東レの事業拡大の歴史 1-2 東レの研究・開発の基本方針
2.背景 2-1 腎臓の機能と腎不全患者の透析治療 2-2 人工腎臓の課題
3.タンパク質付着を抑制した抗血栓性人工腎臓の開発 3-1 抗血栓性向上に向けた従来の取り組み 3-2 新規抗血栓性技術の開発 3-3 本技術の人工腎臓への適用 3-4 臨床使用での改善報告例
4.抗血栓性技術の深化 4-1 最先端分析を活用したメカニズム解明 4-2 計算化学先導での技術設計 4-3 本技術の用途展開(素材展開、開発事例) 4-4 プロセス・マテリアルズインフォマティクスを活用した製品開発
【質疑応答】