塗布膜乾燥プロセスの解明・考察・本質の理解と塗布膜の設計、不良・欠陥対策への応用

55,000 円(税込)

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開催日 10:30 ~ 16:30 
主催者 サイエンス&テクノロジー株式会社
キーワード 塗装・コーティング   化学反応・プロセス   薄膜、表面、界面技術
開催エリア 全国
開催場所 Zoomを利用したオンライン講座

~塗布膜の乾燥過程では何が起きてるのか、どこまで制御できるのか~

・勘や経験に頼らずに、均一あるいは狙った乾燥後の膜厚分布を得るために ・乾燥後の膜厚、膜質分布に影響を及ぼす要因とは ・塗布された高分子溶液・溶媒の蒸発・揮発過程 ・乾燥後に起こる欠陥の改善、ムラ・凹凸等の膜厚分布の制御、端部の凹凸の制御、塗布膜の様々な形状への対策 ・再現性のある塗布膜乾燥を実現するためのアプローチ

 

日時

【ライブ配信】 2024年11月26日(火)  10:30~16:30【アーカイブ配信】 2024年12月11日(水)  まで受付(視聴期間:12/11~12/24)  受講可能な形式:【ライブ配信】or【アーカイブ配信】のみ 

セミナー講師

名古屋市立大学 大学院 看護学研究科 看護情報センター 教授 博士(工学) 鏡 裕行 氏略歴東京大学理学部天文学科卒業、京都大学大学院理学研究科博士後期課程研究指導認定の上退学、博士(工学)。塗布膜乾燥機構、非線形・非平衡系の物理学を専門とする。専門非線形・非平衡系の物理学研究の内容・キーワード塗布膜乾燥機構、数理モデル

セミナー受講料

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 テレワーク応援キャンペーン(1名受講)【オンライン配信セミナー受講限定】1名申込みの場合:受講料( 定価:41,800円/E-mail案内登録価格 39,820円 ) ※1名様でオンライン配信セミナーを受講する場合、上記特別価格になります。 ※他の割引は併用できません。

受講、配布資料などについて

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配布資料

  • PDFテキスト(印刷可・編集不可)

セミナー趣旨

塗布膜の乾燥機構の解明は、様々な工学等の分野で求められている重要な課題である。塗布膜の乾燥においては、例えば乾燥後の膜厚分布が均一になることが求められるが、多くの場合、膜厚分布が均一にならず、また乾燥条件によって膜厚分布が変化することが経験的に知られていた。均一な乾燥後の膜厚分布を得るためには、塗布膜の乾燥過程の機構を解明することがまず必要で、その解明を経て、必要な制御を系に施すことにより、均一な乾燥後の膜厚分布を得るという目標へ近づくことになる。均質な膜分布を得る場合も同様である。また、乾燥後の様々な不良・欠陥を克服する際にも、同様のプロセスが必要となる。本講演では、塗布膜の乾燥プロセスの機構を解明するにあたり必要となる物理学的知識、考え方の講義から始めて、それらを基にした上記プロセスのモデル化の実際、およびその数値シミュレーションの実際を概説し、塗布膜乾燥機構の本質を理解する。また、これに基づいて様々な塗布膜不具合の原因を物理学的に考察する。そして、膜乾燥における様々な不良、欠陥、問題の克服と、膜厚分布の制御の方法について考察する。この講演が、今後参加者が実際に扱う系の乾燥過程の理解および乾燥トラブル対策のヒントとなることを目指す。

受講対象・レベル

・塗布膜乾燥工程に従事する研究者、技術者・塗布膜乾燥過程のトラブル解決にお悩みの方・効率的に乾燥条件を設定したい方・塗布膜乾燥機構を理解したい方

習得できる知識

・塗布膜乾燥工程に関わる様々な物理学の知識と、物理学的考え方の基礎を習得できる。・考えている系を数理的にモデル化していく方法を習得できる。・乾燥後の膜厚、膜質分布に影響を及ぼす要因が理解でき、これを用いて様々な塗布膜の設計の提案、乾燥後の不良・欠陥の改善、膜厚分布の制御の方法を提案できる。

セミナープログラム

1.塗布膜の乾燥工程の概要と課題 1.1 乾燥させるとは?  1.1.1 乾燥が進行する原理  1.1.2 乾燥を進行させる方法 1.2 レジスト塗布工程の例  1.2.1 塗布方法  1.2.2 乾燥方法 1.3 乾燥後に求められるもの2.液体の理論 2.1 液体の一般理論  2.1.1 液体中の分子に働く力  2.1.2 液体を固体から乱れた状態としてとらえる  2.1.3 液体を気体論的に考える 2.2 液体論からみた蒸発の理論 2.3 液体の凝集力の起源 2.4 液体の理論のモデルへの導入のポイント3.溶液の理論 3.1 溶液の一般論  3.1.1 溶液とは  3.1.2 平衡状態の溶液の化学ポテンシャル  3.1.3 非平衡状態の溶液の化学ポテンシャル 3.2 高分子溶液の特徴 3.3 溶液の理論のモデルへの導入のポイント4.表面・界面の理論 4.1 表面張力   4.2 界面のぬれ  4.3 界面のゆらぎ 4.4 表面張力波と緩和時間  4.5 表面・界面の理論のモデルへの導入のポイント5.溶媒の蒸発速度の理論 5.1 蒸発速度の式6.溶液中の溶質・溶媒の動力学 6.1 拡散方程式 6.2 流体方程式 6.3 揮発中という非平衡状態での動力学  6.3.1 化学ポテンシャルからの拡散係数の導出(平衡系)  6.3,2 化学ポテンシャルからの拡散係数の導出(非平衡系)7.平坦な基板上に塗布された高分子溶液の揮発過程 7.1 レイリー数とマランゴニ数   7.2 最もシンプルなモデル化 7.3 シンプルなモデルの改良    7.4 精密なモデル 7.5 数値シミュレーション結果の例  7.5.1 膜厚分布の時間発展  7.5.2 乾燥後の膜厚分布の乾燥速度依存性  7.5.3 乾燥後の膜厚分布の塗布膜厚依存性  7.5.4 乾燥後の膜厚分布の濃度の拡散係数依存性  7.5.5 乾燥後の膜厚分布の溶媒の拡散係数依存性  7.5.6 乾燥後の膜厚分布の固有粘性率依存性  7.5.7 乾燥後の膜厚分布の蒸発潜熱依存性  7.5.8 乾燥後の膜厚分布に対する高分子溶液特有の蒸気圧変化の効果  7.5.9 液膜の表層と内部の乾燥の時間発展の違い8.シミュレーション技術 8.1 拡散方程式の解法8.2 流体方程式の解法9.実験によるモデルの検証10.モデルの発展 10.1 3次元モデル 10.2 溶質の種類が複数ある場合 10.3 溶媒の種類が複数ある場合 10.4 具体的な現象へのモデルの応用(様々なムラ等) 10.5 マランゴニ効果の考慮11.膜厚制御の実際、今後 11.1 様々なムラ等の制御の例  11.2 端部の凹凸の制御の例1:温度管理 11.3 端部の凹凸の制御の例2:気圧管理 11.4 端部の凹凸の制御の例3:濃度管理12.様々な形状への応用 12.1 基板の側面への塗布の影響 12.2 球状体への塗布膜の場合13.塗布膜の設計における留意点質疑応答