書評検索結果

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「技術経営論」丹羽清著

投稿日 2019/09/25

本書は技術経営、イノベーション論の大家である筆者による、技術経営の体系を全体から見通せる標準的な教科書です。

技術経営は一般の経営論に比べると歴史が浅く、さらには文系、理系それぞれの研究者が敬遠しがちであるため、体系化が遅れている領域と言えます。
そのため、概論として著された書籍でも扱う領域や観点がまちまちで、初学者は混乱する場合があります(自分がそうでした)

この本では概論に続いて、技術戦略、マーケティング、イノベーション、研究開発管理、組織などが満遍なく配置され、技術経営の全体像をバランスよく理解できます。

私が12回にわたってJETI誌に寄稿した「設計者のための技術経営」では、何度となく参照しお世話になりました。

技術系組織の長となって、事業経営への責任を担う、あるいはこれからそうなろうとするリーダーにおススメです。

「ステージゲート法」ロバートクーパー著

投稿日 2015/10/01

ステージゲート法は、研究開発テーマのマネジメント手法として広く普及しているにも関わらず、詳細に解説し、実践をガイドする書籍は思いのほか少ないのです。

本書は、著者であるクーパー教授が四半世紀に渡る研究、コンサルティングで収集した事例がふんだんに埋め込まれていることと、完全に著者と一体化した浪江氏のしなやかな翻訳によって、400ページを超える大著でありながらぐいぐいと読み進む事が出来ます。

原題「新製品での勝利:イノベーションを通じた価値創造」からも予想できるように、ステージゲート法に限定せず、革新的な新製品を生み出し、ヒットし続けるためのえ方、方法論がしっかりと詰め込まれているため、研究開発部門を統括、管理する担当者、経営者におススメの1冊です。