書評検索結果

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「技術経営の考え方」出川通著

投稿日 2015/09/17

本書は、大企業の社内ベンチャー立ち上げと事業化を運営した著者が、その経験をもとに成功した点、反省点を具体的に挙げながら後進の技術者に向けて書き記したものです。

米国と日本、大企業ベンチャーと独立ベンチャーといった対比から、死の谷や魔の川を超える方法を議論します。

系統だったテキストというよりは、体験小説といった形態で書かれており、すいすいと読み進めるにもかかわらず、重要ポイントは的確な図表で整理されているため、結果的には技術開発系ベンチャーの経営者お役立ちの参考書になっています。

企業内で新規開発案件を任されそうなあなたにおススメの一冊です。

「生産マネジメント入門Ⅰ・Ⅱ 」藤本隆宏著

投稿日 2013/09/19

技術士の受験勉強を始めた時に最初に購入しました。
試験問題のネタ本という噂があったからです(^_^;)
その真偽はともかく、藤本先生の生産情報転移論に基づいた「良き生産」について
多くの項目が網羅的に記述されています。
東大経済学部(すなわち藤本先生)の講義テキストになっているという事もあり、
文系学生にも分かりやすい経営論的な記述も多く、まるでドキュメンタリー小説の
ように興味深く読むこともできます。
実は小生が山梨学院大学で受け持っている「ものづくり経営論A」の講義内容は、
この本を部分的にパクっています。(もちろん引用元明示あり)
Iが生産・品質、Ⅱが労務、購買、開発と分かれていますから、
製造業関係者は座右に置いて頭に入れておきましょう。
 

「設計開発の品質マネジメント」久米均著

投稿日 2012/12/18

1970年くらいから、品質管理の中心が製造から設計/サービス部門に移って
きたと考える筆者が、設計開発の品質マネジメントについてまとめた良書
です。
プロセスとしては研究からマーケティング、企画、設計開発までをカバーし、
内容では要件、手法、管理、標準化、教育まで広く記述されています。
文体はまるで新書のように読みやすく、しかも事例がふんだんに配置されて
いるため、必要に差し迫ってからでなくとも、目を引いた部分から読んで
おく事ができます。
特に設計開発部門を管理する、部課長さんに読んでもらいたい1冊です。

「製品開発の知識」延岡健太郎著

投稿日 2011/08/20

ものづくりの中で開発は、製品の競争力を生む重要なプロセスですが、不
確実性が高い事が多くマネジメントは容易でありません。MOT論の第一人
者である一橋大学の延岡教授が2002年に著した本書では、製品開発の本質
から戦略の考え方、組織構造、プロセス運営までが解説されます。
最終章にはトレードオフとなりがちな要素を両立させる対策まで記述され
ているので、関係者は一冊本棚に備えておいて損はないでしょう。
蛇足ですが新書版であり、価格3.5倍の「MOT技術経営入門」と内容の重複
が多いため、コストパフォ-マンスが高いと言えます。