書評検索結果
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「イノベーターの条件」P・F・ドラッカー著
投稿日 2017/02/23
本書はドラッカーの過去の著作からテーマに沿ったものを抽出し、加筆・訂正を加えて、新たに編纂したものです。
ドラッカーはマネジメントやビジネスの研究者として著名ですが、本人は社会生態学者を自称していました。本書では昨今論じられるSociety5.0に通じる「ニューソサエティ」について、歴史分析に基づいた解説を試みています。
比較的論理的に動く経済に対し、社会生態は必ずしもそうでなく、捉えどころがないようにも感じますが、経済が社会の上に構築されているとするならば、社会形態論を尊重し、本書で学ぶ意義があるでしょう。
例えばドラッカーが繰り返して紹介する、第一次産業から二次、三次産業へ従事者が移動するというペティ・クラークの法則や、肉体労働から知識労働への価値の増加、そして高齢者人口が増えることによる意識変化などは、確実に製造業へも影響を与え、真摯な対応を迫ります。
先進国における豊かさをさらに増加するためには、社会人になってからも学習を継続し、その知識を生産性向上に活用せよとドラッカーは提言します。
表面的な効果だけを狙うノウハウ本に飽き足らず、事物の根源から行動しようとするイノベーターにおススメです。
「2022-これから10年、活躍できる人の条件」神田昌典著
投稿日 2016/01/07
本書はスモールビジネスマーケティングのカリスマである筆者による約4年前、癌との闘病から立ち直った直後の著書です。スティーブジョブスもそうであったように、復帰後は入院前以上に吹っ切れた考え方になるようです。中身は相変わらず独断専行で、信じるか信じないかに迷う予想や考え方が書かれていますが、次のような教えは聞くに値するように思います。
○価値が企業から個人に移っていく
○活躍したいならアジアに進出
○優秀な人材が集まる場に出入りしろ
またネタばらしっぽくて恐縮ですが、最後のページにある次の四つは、新年にあたってじっくり考えても良い問いでしょう。
(1)10年後誰の笑顔が見たいですか?
(2)その時日本はどのように輝いていますか?
(3)10年後あなたの望みがすべて叶っていたらどんな様子ですか?
(4)あなたが10年後に実現しているワクワクすることは?