書評検索結果
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「中小製造業復活7つの改革」濱田金男著
投稿日 2021/01/21
本書は40年間製造業でのプロセス改革に従事し、その後一貫して工業経営を指導してきた著者による中小企業革新の指南書です。
中小企業は中小であるがために、人材や資金などが潤沢とはいえず、一般的に次の7つの課題を背負っています。
(1)人材育成改革
(2)組織改革、
(3)生産プロセス改革
(4)品質改革、
(5)生産性改革
(6)デジタル改革
(7)意識改革
本書ではそれぞれの課題を、現代の社会背景に合せて解説し実現に向けての考え方と、具体的方策を示します。
170ページの中にあらゆる情報を盛り込むことは不可能ですが、活動を始めるヒントが必ず得られるでしょう。
社会や産業が大変革を起こしているこの機会に、現在の自社事業運営を見直してみたい中小企業経営者におススメです。
「組織の力をグイグイ育てるカイゼンのヒント」本多貴治著
投稿日 2019/07/04
本書は、これまで30年に渡り現場カイゼンを見続けてきた筆者による、人財視点のカイゼンヒント集です。
ご存知のように製造業の改善活動は、多分に精神的な要素があります。
それを良しとしない人もいますが、それゆえに上手くヒットすると、理論を超えた効果が現れます。
本書では筆者が実際に遭遇した数々の、現場改善というより人心変化、組織改革の事例が示されます。
そのものズバリで適用できないにしても、今まさに目の前で展開されている日常業務に、一つや二つ思い当たる状況が必ずあるはずで、おおいなる「ヒント」が見つかること請け合いです。
今のままではいけないと思いつつ、なかなかカイゼン活動に着手できていない、あるいは思ったような成果が出ていない製造責任者、中小企業経営者におススメです。
「日本品質で世界を制す」遠藤功著
投稿日 2017/11/16
本書はローランド・ベルガー日本法人会長であり、企業戦略論で名高い著者による「日本品質」論です。
近年日本製造企業による品質問題が多いように感じますが、その原因を筆者は、(1)製品技術の高度化、(2)見えないソフトウェア比重の高まり、(3)日本の常識が通じないグローバル調達、生産の拡大などと分析し、工程の見える化、分散管理などで対策するとともに、問題が発生した際の初動対応重要性を指摘します。
また、問題を起こさないために機能品質を高めるだけでなく、物語性、稀少性、機微性といった「情緒的品質」を高めて世界に攻め込むべきと主張します。
さらには全社的品質管理TQMを、部署間の有機的な連携で