書評検索結果
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「在庫が減る! 利益が上がる! 会社が変わる! 」村上悟著
投稿日 2017/04/05
本書は、製造業のサプライチェーンを中心とする利益最大化コンサルタントである著者が、20年以上に渡るTOC分野での指導経験を集大成した組織全体最適化の指南書です。
冒頭では製造企業の典型例である、製造部は「原価低減」、営業部は「売上增」、財務部は「在庫削減」と部門ごとに唱える部分最適を、小説形式で全体最適化してみます。
その後で、儲け最大化公式であるスループット会計、最新の生産管理S-DBR、プロジェクト管理CCPM、思考プロセスという一連のTOC理論と考え方を端的に説明します。
「ザ・ゴール」を読んで何となく良さそうに感じたものの、実践の一歩を踏み出せなかった現場担当者におススメです。
「クリティカルチェーン革命」稲垣公夫著
投稿日 2014/11/19
本書は、ゴールドラットが日本で「ザ・ゴール」を出版する4年も前にTOCの優れた内容を「TOC革命」で日本に紹介した著者が、それに続いて画期的なプロジェクト期間短縮法である「クリティカルチェーン」を解説したものです。
こちらも本家ゴールドラットの書籍が出版される5年前でしたので、当時プロジェクトの管理で悩んでいたマネージャー達には、大いに珍重されたことでしょう。
「TOC革命」と同じくオメガ社という架空の製造企業を舞台に、小説仕立てでかつ時系列、事例毎にポイントが紹介されるため、非常に印象深く理解することができます。
小説パートの後には、あらためて解説書風に書かれていますが、小説で描かれたものと同様の内容が繰り返されるため、さっと目を通せば、かなり短時間でこの有効な管理方法を学習することが可能です。
「クリティカルチェーン」E.ゴールドラット著
投稿日 2011/11/19
ゴールドラット博士が小説形式でTOCを例示するシリーズの第4作で、
日本では2003年に発刊されました。MBAの教授である主人公が、試行錯
誤を繰り返しながら、実効的なプロジェクト管理としてのCCPMを導い
てゆきます。
ザ・ゴールのボーイスカウトの行進、ダイスゲームのような比喩がなく、
実際のプロジェクト事例で話が進んでいくため、小説としての含蓄は少な
いものの、その分臨場感は高くなっています。また裏テーマとして、米国
におけるMBA教育が論理に傾き、非実践的になっている事への問題が提
起されており興味深いところです