段取り力で差がつく設計ルール 新規事業・新商品を生み出す技術戦略(その31)
2018-10-15
今回は開発、設計の「ルール」についてです。
既存の商品設計には当たり前ですが「設計ルール」があります。皆さんの会社にも誰が設計しても同じ結果になることを目的とした、緻密なルールがあるのではないでしょうか?
事業化、つまり量産を実現するためには「品質の安定や安全性」が求められます。たとえ、新人であったとしてもベテランと同じ品質の結果を出すために最低限のルールが設定されているということです。
ちなみに今までの延長線上にない新商品や新規事業の開発には、設計ルールがありますか?
「ありますか?」では語弊があるかもしれません。
「メンバー全員が共通で理解している設計ルールがあり、適用していますか?」とお聞きした方がいいですね。
なぜこの質問をするかというと、たとえ大手企業であってもできていない事があるからです。特に複数組織が入り混じった新チームでの開発は要注意です。
私の経験からも同じ会社の別組織には、設計ルールの解釈が異なっていることが多く、結果として後戻りの原因となることが多々あります。後戻りを回避するためには、面倒だと思わずメンバー全員で「設計ルールの読み合わせ」をすると良いです。
メンバー全員で行うことで、解釈の違いや誤解を解き、組織共通の設計ルールが設定できます。この読み合わせのさらなる目的は、「開発」で使うべき設計ルールを選定することです。
設計ルールは場合によって数百におよび、また「開発」で適用しても効果がないものも混在しています。あくまで量産で使うべきルールを開発にそのまま適用することは工数的にも非常にナンセンスです。
ここは知恵の使...
いどころ、「開発」の目的に合わせたルール変更をしてください。そしてポイントは「開発の初期段階でルール設定をやりきること」です。目標もルールもメンバーの共通認識が最大の効果を生み出します。