クレーム顧客の信頼をつかむ訪問面談のコツ クレーム対応とは(その21)

 
  
 
 前回のクレーム対応とは(その20)に続いて解説します。
 

4. 相手が不在の時は、メモなどを残す。

 クレーム顧客への訪問は、顧客に対する誠意をアピールする絶好の機会でもあります。単に電話だけで済ませることなく、複数のスタッフがきちんと顧客を訪問して、トラブル解決に立ち向かうことこそが、企業の姿勢を顧客に伝えることになるのです。ゆえに、大切な訪問という行為は、必ず顧客に認知してもらわなくてはならないのです。
 
 もし、訪問したときにあいにく顧客が不在だったとしよう。玄関先で30分待っても、1時間待っても顧客は現れない。スタッフがきちんと約束した日時に訪問したにもかかわらず、顧客は不在だったのです。
 
 約束事という認識で解釈すれば、非は明らかに顧客側にあります。ですが、その正当性を明らかにするためには、約束の日時に顧客をきちんと訪問したという証拠が必要です。
 
 「昨日、お約束した時間にお伺いしたのですが……」と言っても訪問したという証拠を残していなかったら、「えっ、その時間は確かに在宅していたはずですが」と切り返されても、反論ができないのです。
 
 不在宅を訪問したメモなどを名刺と一緒にしっかり残して帰れば、翌日電話をしたときに「昨日お伺いしたのですが、ご不在でしたので用件を簡単に書いて置かせていただきました。ご確認いただけましたでしょうか」と言えます。
 
 訪問した証拠を現場に残すことで、スタッフの「誠意を残す」ことにもなります。不在時の訪問を知った顧客は、「大変済まないことをした」「実はわざとすっぽかし...
たが、ごまかしはきかない」と、自らの行動を省みるに違いないのです。
 
 自らの誠意をクレーム顧客に伝えるためにも、不在訪問の際は、訪問した痕跡を現場に残しておくようにしたいものです。
 
 次回に続きます。
 
 【出典】武田哲男 著 クレーム対応、ここがポイント  ダイヤモンド社発行
           筆者のご承諾により、抜粋を連載
 

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