3. 注意すべき電話・メールの対応と謝罪の仕方
前回のその27に続いて、解説します。
【クレーム対応心得】
・突発的なトラブル対応可能な指定病院を確保しておく
突発事故は、企業の事情や都合によって起こるわけではありません。顧客のライフスタイルは千差万別で、24時間・365日にわたって顧客の誰かが必ず起きて活動しているので、顧客の事故はいつ起きるか予想がつきません。したがって、お客さま相談室としては24時間・365日、いつ何か起こっても緊急連絡が取れる態勢を作っておく必要があります。
また、緊急時の準備として突発的な事故にすぐに対応できる指定病院などの手配も必要です。又、動物の専門医などもきちんと確保しておくことが重要です。
【クレーム対応心得】
・メールでのクレーム対応には要注意、メールでのやり取りは必要最低限に留めよう
最近はメールによるクレーム情報のやり取りも増えてきましたが、基本的にはメールのやり取りは「厳禁!」としておいたほうがよいでしょう。なぜならば、メールでは双方の顔が見えないので、ちょっとしたニュアンスが誤解を生み、不用意にクレーム顧客の感情を刺激しかねないからです。
したがって、メールでのやり取りは必要最低限に留めて、クレーム顧客とのアポを取る手段などに限定すべきです。たとえば「◯月△日、口時に◇◇さまのメールを拝受いたしました。つきましては、早速ながらお話しさせていただきたく存じます。◇◇さまのお電話番号、ご住所をお知らせいただければ幸いです」といった具合に、極めて事務的な連絡事項に限って、メールを利用することです。
とくにメールというのは、文章が残るので...
、不用意な発言をすると言質を取られることにもなりかねません。軽い気持ちで発言した内容や約束事が証拠となって、後々の交渉に不利な事態を生み出すことも十分考えられるので、メール送信の文章は一言一句に神経を使う慎重さが必要です。
次回に続きます。
【出典】武田哲男 著 クレーム対応、ここがポイント ダイヤモンド社発行
筆者のご承諾により、抜粋を連載