1.5S活動(改革)で得られる効果
5S活動は製造業だけではなくあらゆる職場で取組まれています。5S(ゴエス)は日本を飛び出し海外企業においても取り組まれている活動ですが、5Sは、日本で生まれ日本の文化とも言える手法です。この手法を日本企業が実践成功させなくては元も子もありません。
5Sの内容とは、一般的には次のようになります。
- ・整理…要るモノ・要らないモノを基準に従い捨てる
- ・整頓…直ぐに見分ける・取り出せる・使用できる仕組みをつくる
- ・清掃…日常清掃+点検で災害を防ぐ
- ・清潔…3S(整理・整頓・清掃)の崩れない仕組みづくり
- ・躾……企業・社内のルールを守らせる
5Sという言葉は、製造業ならばほとんどの方が知っていて、「うちの会社でもやってる」という方も多いでしょう。 しかし、知っていたり実践している会社でも、効果が曖昧だったり、衰退してしまったり止めてしまったりしているところも多く、決して継続は容易でありません。
2.5Sの継続が難しい理由
5Sの継続が出来ない、出来なかった会社に話を聞くと、社長(管理側)も従業員(実践側)も5Sの意義を理解していないことがほとんどです。本来の5Sは、奥が深く簡単に一言で表すのは難しいのですが、会社の継続・発展・再生に欠かせません。
5Sの流れをお話しすると、まず教育(意識改革・5Sを知ること)から始まり、目で見る管理への改革、そして、それらの情報をもとにした生産やものの流れの改革、そして最後は人財形成へと進みます。その中で、コスト削減や在庫削減、生産性向上などの効果を発揮していくのです。
3.5S教育における意識改革の重要性
5Sはただ単に活動を行なえば良いという訳ではありません。初めに、「何のために5S活動を行うのか」について理解することが、継続を含めて重要になります。会社として、そして従業員個人としてのメリットを伝えるわけです。
ここまでは、トップダウンで実施するのが良いでしょう。重要事項を理解させ、組織的な活動として目に見える初めのS「整理」からコスト削減や会社内の問題点を抽出していきます。長年慣習化した悪い固定観念や会社の垢が多く出されることでしょう。通常では、この時点で一回目の会社利益向上が見込めます(単発の効果ですが)。
4.5Sによる合理的生産性の形成
5Sの次の段階として、必要なモノを効率的にムダ無く使いこなす、また的確に情報を伝えるために「整頓・清掃」を進めていきます。基本的には、「整理・整頓・清掃」ですが、先ほどお伝えしたように「ただ行えばいい」のでは意味がありません。活動の目的・目標をきちんと理解し、開始時に取決めた計画に従って活動することが重要です。また、計画通りに全てが進むことは良いことですが、計画通りに進まないことが自社の問題点となります。計画は「隠せない方法を取る」ことも大切な役割になります。ここまでの取り組み方次第で、継続的な利益を生み出す仕組みが形成されるのです。
5.躾が重要な理由
5S活動を開始した後で、継続させていくポイントが躾です。生み出された会社の利益を全従業員に反映させることで一人一人に「やる気」が芽生えます。そのためにも、継続する理由をしっかりと理解させることが大切になるのです。
5S一番の効果は利益向上と考えがちですが、本当は従業員の「やる気」が大切です。「やる気の無い」従業員はミスも多く、会社の利益を人件費以上に食い潰し...