◆ データ分析・活用(データサイエンス実践)の3つの壁
データ活用が上手くいかない原因として、何があると思いますか? 江戸時代の剣豪・松浦静山の言葉に「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」というのがあります。データ分析・活用(データサイエンス実践)も偶然上手くいくことはあります。上手く機能しないときには決まって「ある壁」が立ちふさがっています。今回は「データ分析・活用(データサイエンス実践)の3つの壁」というお話しをします。
【目次】
1. 3つの壁
(1)ここ10年間でよくされる質問があります
(2)未だに「テーマが不明確」というのもあるが……
(3)テーマが明確でも上手くいかないことも多い
2. 最大の壁
3. 今回のまとめ
1. データ分析:3つの壁
データ分析・活用(データサイエンス実践)の壁とは、次の3つです。
「テーマ設定の壁」とは、勝ち筋のテーマを設定できちるかどうか、という壁です。筋の悪いテーマを設定してしまうと、どんなに頑張っても成果はでません。「アナリティクスの壁」とは、データを集計し分析し数理モデル(異常検知・要因分析・将来予測など)構築などが上手くできるかどうか、という壁です。
多くの人が注目する壁です。「定着化の壁」とは、データ分析・活用の現場に定着するかどうか、という壁です。現場で活用されなければ、成果を出しようがありません。
(1)ここ10年間でよくされる質問があります
ここ10年間でよくされる質問があります。
- 「どのようなデータでどのような分析をすればいいの?」
- 「どのようなデータを取れば何が解決できるの?」
- 「どの分析手法を使うと何が解決できるの?」
難問です。なぜならば、データ分析・活用テーマ(成し遂げたいこと) によって変化するからです。
(2) 未だに「テーマが不明確」というのもあるが……
では、データ分析・活用テーマ(成し遂げたいこと)が明確であればいいのか、となりますが、そうではありません。成果が出ないときはどんなに頑張っても成果はでません。例えテーマが明確であっても、どんなに素晴らしいデータがあっても、どんなに素晴らしい分析をしても、成果が出ないときはどんなに頑張っても成果はでません。
(3) テーマが明確でも上手くいかないことも多い
要するに、テーマが明確でも上手くいかないことも多いのです。そのテーマのインパクト(ビジネス成果の大きさ)が小さく非常に難しい場合、最悪です。苦労してデータ分析・活用を実現しても、ビジネス成果が小さいのです。テーマの決め方が「雑」すぎるのです。
2. データ分析:最大の壁
先ほど、データ分析・活用(データサイエンス実践)の次の3つの壁を説明しました。
よく注目されるのが「アナリティクスの壁」です。だらこそ、データ分析者が足りない、データサイエンティストが足りない、AI人財が足りない、と叫ばれるのでしょう。どんなにそのような素晴らしい人財を揃えても、筋の悪いテーマに挑んでしまうと浮かばれません。
さらに、テクノロジーの発展で「データ分析業務(アナリティクス)そのもの」の敷居は低くなっています。そして、定着するかどうかもテーマ設定が大きく影響しています。つまり、データ分析・活用(データサイエンス実践)の最大の壁は「テーマ設定」にあるのです。
3. データ分析:今回のまとめ
今回は、「データ分析・活用(データサイエンス実践)の3つの壁」というお話しをしました。江戸時代の剣豪・松浦静山の言葉に、「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」というのがあります。データ分析・活用(データサイエンス実践)も偶然上手くいくことはあります。上手く機能しないときには決まって「ある壁」が立ちふさがっています。
データ分析・活用(データサイエンス実践)の3つの壁とは、次の3つです。
「テーマ設定の壁」とは、勝ち筋のテーマを設定できちるかどうか、という壁です。「...
アナリティクスの壁」とは、データを集計し分析し数理モデル(異常検知・要因分析・将来予測など)構築などが上手くできるかどうか、という壁です。「定着化の壁」とは、データ分析・活用の現場に定着するかどうか、という壁です。
最大の壁が、「テーマ設定の壁」です。テクノロジーの発展で「データ分析業務(アナリティクス)そのもの」の敷居は低くなっています。定着するかどうかもテーマ設定が大きく影響しています。筋の悪いテーマを設定してしまうと、どんなに頑張っても成果はでません。テーマが明確でも上手くいかないことも多いのです。テーマの決め方が「雑」すぎるのです。
少なくともテーマ検討時に、、、
- インパクトの大きさ(ビジネス成果の大きさ)
- 容易性(データ取得容易性×データ分析容易性×現場活用容易性)
、、、の2軸で評価・検討しましょう。次回に続きます。