構造因子 面心立方格子:金属材料基礎講座(その134)


 

◆ 構造因子 面心立方格子

面心立方格子の構造因子を見てみます。面心立方格子の場合、立方格子の頂点の000と各面の中心1/2,1/2,0、1/2,0,1/2、0,1/2,1/2の4箇所に原子があります。これを計算すると式(1)のようになります。面心立方格子の場合、hklが全て奇数(111など)または全て偶数(222など)の時にeの項が全て1になり、F=4fとなります。この計算を式(2)、(3)に示します。

一方で、奇数と偶数が混在している場合(211など)は3つのeの項のうち1と-1が混在してF=0となり回折は起こりません。この計算を式(4)に示します。

面心立方格子と体心立方格子では、回折を起こすミラー指数の規則性が異なります。面心立方格子と体心立方格子において回折を起こすミラー指数をまとめると表1のようになります。下表には400までしか記載していませんが、以下同様の規則性に従って続いていきます。

表.面心立方格子と体心立方格子の回折を起こすミラー指数

 

次回に続きます。

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