トヨタ生産方式も先ずは2Sから 中国企業の壁(その27)
2018-08-24
以前弊社で元トヨタマンの青木幹晴先生を講師として「トヨタ生産方式による工場生産性改善と中国工場への展開事例」セミナーを開催したことがあります。弊社でのTPS関係のセミナーは初めてであったこともあり、入門編としてプログラムを組んでいただきました。
最初にトヨタ生産方式においても5Sは、基本であると同時に欠かせない要素であるので、その考え方や進め方を特に中国工場についての事例写真を見せながら説明してくれました。
5Sについては、最初の2つS(2S)が重要で、逆の言い方をするとこれだけをやればよいと言っていました。これはわたしもまったく同感です。ただ、わたしの場合は、3つのS(3S)をやることにしています。
整理の考え方は、滞留するものを処置することがポイントとのことです。
一般に言われている「要るか、要らないか」で判断すると、全部要ることになってしまうので、滞留しているものを処置します。そして、滞留期間は、1ヶ月で判断します。それ以上のものには赤札を貼り、最後に赤札品を一カ所に集めます。集めたものを関係者が見ることで、ムダを実感させ処分していきます。こうすることで判断が容易になり、迷って結局そのままということがなくなります。
整頓は「必要なものがすぐに取り出せるようにする」ことで、それは、決められた棚に必要なものが常に欠品のない状態で維持され...
ていなければならないことを意味しています。
この考え方こそまさにTPSそのものです。「整頓=改善」と言えるのだと強調されていました。
中国で5Sを進めるときのポイントのひとつは、やれるところからやることだと言っていました。そして、できたところはちゃんと褒めてあげることが大事なことです。