品質改善、現場との関係とは
2019-02-04
今回は、改善活動、定着の初期段階のことです。
生産部門の品質が悪く品質部門で現場改善を行っていて、品質リスクアセスメントで、事前に予知をし改善策を現場の人に説明し指示を出している。しかし現場の人間からは、そんなことをしたら時間がかかって納期が遅れてしまう、作業がやりにくいと言われたりする。そのような現場で改善手法取得の前段階をどう考えたら良いかを解説します。
改善活動を定着させるは難しいことです。それでも多くの企業では改善に取り組んでおり、大きな成果を上げている企業もたくさんあります。
どのように改善活動を根付かせるのか。
もちろん、その必要性や基本的な考え方、手法など多くを理解し継続して学ばないと改善活動は根付かないのだと思いますが、作業者の立場になって考えた場合はどうなるのでしょうか?今はどこの企業もコスト削減で作業者に余裕なんてありません。忙しいのにさらに仕事を増やすのか!、そんなのは俺たち/私たちの仕事じゃない!そんな声が聞こえてきそうです。
現場の人たちにとっての改善活動は今の仕事の範囲なのでなく、新しい仕事ととらえられているのではないでしょうか?
では、新しい仕事を教える時って、皆さんはどのように教育していますでしょうか?
「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。 やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず」連合艦隊司令長官 山本五十六の名言です。
つまり、いきなり現場の人にやらせるのでなく最初は「やってみせる」ことなんだと思います。
まずはリーダーが、改善点と思われることをよく観察し、その潜在的な問題と根本原因を検討してみる。そのうえで現場の人に声をかけ、「言って聞かせて」意見を聞いてみる。この時に大切なのは考えを押し付けるのでなく、「耳を傾け」言い分をよく聞くこと。意見が違う場合はなぜそう思っているのかを再度よく検討すること。現場の人の同意が得られたら、その改...
善案をよく検討し、改善を行ってみる。ここで効果が得られなければ根本原因と思ったことが違っているか改善方法が適切でないかのどちらかなので、再度検討する。
このサイクルを何度か回していくと、現場で改善効果が実感できるので、自発的にこんな問題がある、こうしたほうが効果/効率的でないかといった改善案が出てくるのではないでしょうか。ここまで来たら、あとは改善の進め方を指導し、「任せてやり」「承認して」「やらせてみる」。成功すれば「褒めてやる」ことです。