- 3次元設計データから三角法の2次元組み立て用図面を作図し、組み立て担当者に渡している。
- 組み立て図面は作成せず、組み立てや保全担当者は、3次元設計データをビューワーソフトで閲覧し、必要な寸法はそのビューワーソフトで確認している。
- 組み立て図面は作成せず、組み立てや保全担当者は、3次元CADからデータを閲覧し、必要があれば3次元データの編集まで行う。
昨今、厳しくなった金型費や金型納期のことを考えると、3次元設計を行うメーカーとしては、最低限、2.の方法をとりたいところですが、さらにリードタイムで他社よりも一歩先をいくためには、3.の方法をとれる体制をとるべきだと思っています。
実際に、3.の方法をとっている金型メーカーでは、設計→加工→組み立て→トライの工程において、2次元設計に比べると作業負担の重い3次元設計を行う設計者から少しでも余分な負担を取り除くことで、1.や2.の方法をとっている金型メーカーよりも、設計工程のリードタイムは短くなっています。
また人事の面でも、設計やCAMデータの担当者、工作機械オペレーターは、新しい機械やソフトウェア、それに付随する機能を習得するというスイッチングコストの負担が定期的にありますが、組み立てやトライの担当者は比較的少ない傾向にあります。
会社で働くうえで、新しい知識や技能を習得することは、その後慣れるまで、一定の苦労と心的負担があり、この点については...
そうした意義も踏まえ、3次元設計を行う金型メーカーでは、さらなるペーパーレス体制をとるために、従来はデジタル機器には若干疎遠だった組み立てや保全担当者に、3次元ビューワーソフト、もしくは3次元CADの操作スキルを持ってもらうことは、今後ますます必要になってくると思います。