物流現場のリスクマネジメント 物流業での困りごと(その1)

◆ 物流業と女性労働者

 物流業にとって天候は困りごとの一つです。急な雨が降り出し、台車を押しながら配達する宅配業者を見掛けました。トラックから台車に荷降ろししている担当者は台車にビニールシートをかける作業を行っていました。

 一方で配達中の別の担当者は荷物を濡らしながら台車を押していました。当然段ボール箱は雨に打たれてしまっており、配達先で一言二言小言を言われることでしょう。後者はリスクマネジメントが不十分と言われても仕方ありません。常に雨が心配されていた日なので、いつでも荷物を雨から守る準備が必要なのです。

 こんな時にワンタッチで開く傘のように極力物流担当者の手を煩わせない“しかけ”があると助かります。

 大型トラックの場合はもっと大変です。平ボディーに荷を積んで走っている途中で雨が降り出した!なんて時に、トラックを路肩に止めてシートを掛けているドライバーを見掛けたこともあるのではないでしょうか。

 このシート掛けは結構重労働です。男性の方であれば今のままでも何とかなるかもしれません。しかし今後の物流は女性の力も借りないと何ともなりません。ということは、女性の力でも難なく掛けられる、あるいは別の方法で雨を避けられるツールが欲しいところです。

 天候については致し方ないので天候に変化があった時、いかに容易に対応ができるかを考えなければなりませんし、それが一つのビジネスにつながることも考えられます。

 また、急な積雪時に容易に滑り止めを付けられるには?これも困りごとに対する課題ですね。この場合もキーワードは女性です。かつて製造業で女性の活用について論議されたことがありました。実際に「男の現場である製造現場に女性を参画させるために何を準備しなければならないのか」という検討がなされたの...

です。

 女性更衣室やトイレなど、結構直さなければならないハードウエアが出てきました。それを直すのにもお金がかかります。これについては物流現場でも同じことがいえるのです。また将来的に発生する可能性として「外国人労働者」の物流現場への参入も考えられます。今まで日本人だけで運営してきた物流現場に外国人労働者が入ってくることを想像してみて下さい。

 次回に続きます。

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