コンプライアンス意識を持とう:職場のマネジメント

 

◆ 物流監督者の心掛け

 今回は、物流監督者が職場をマネジメントする際に取るべき態度や行動についてお話します。なぜなら、その態度や行動もコンプライアンスの一つといえるからです。

 社内ルールを徹底させるために、物流監督者が重要な役割を担っているということは前回お話させていただきました。物流監督者は自職場のSQDC目標をきっちりと達成するため、基準・標準を定め配下の従業員に周知し、その通りに作業を実施させるタスクを負っているわけです。

 それとともに部下が意欲を持って仕事ができるような環境を整え、有能な人材を育成していくことも求められています。ところが最近では、上司によるパワーハラスメントが頻発しています。上司が部下に対して威圧的な態度で接することで、部下に精神的なダメージを与える事例が起きています。

 メンタルストレスがたまったことから精神不調に陥ったケースもあり、最近では労災認定されているケースも発生していることから、物流監督者の取るべき態度や行動、心掛けがクローズアップされています。このことは会社として監督者向け教育が確立されていれば、その中で教えられているかもしれません。

 また教育だけではなく、自身が工夫して部下への接し方を変えている物流監督者もいることと思われます。例えば部下には一日一言声掛けをする、会話をする時には相手の名前を呼ぶ、などといったことを心掛けている監督者もいます。

 

 こうした物流監督者の物流現場マネジメントのでき次第で、その現場のSQDCは大きく変わってくるのです。部下がいかにモチベーションを持って仕事をするかどうかが、この物流監督者の心掛けに懸かっているともいえるでしょう。

 物流監督者が節度を持った態度で、部下のやる気を出させるような発言をし、時には部下を褒めるという心掛けがある意味コン...

プライアンスであると考えてもよいのではないでしょうか。会社は時々、物流監督者向けのフォローアップ研修を実施し、その中でコンプライアンスの事例を挙げながら、動機づけをしていくことが望ましいと思います。

 その物流現場の力を上げるも下げるも監督者次第です。監督者が率先してコンプライアンスを遵守し、部下のモチベーションを向上させていくことが重要だと言えそうです。

 次回に続きます。

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