コミュニケーションの技術とは:物流とコミュニケーション(その3)

 

◆ ドライバーを通した情報

 お客様の求めている物流を提供することこそが私たちの使命です。従ってコミュニケーションで大変重要となってくるのがお客様とのコミュニケーションです。当然のことながら私たちはお客様が欲しているものを知る努力が必要になります。そこでコミュニケーションが必要になってくるわけです。

 

 物流事業者であればお客様のニーズを把握しやすい立場にあるポジションがあります。それはドライバーです。ドライバーはお客様の敷地内に堂々と入っていくことができます。このポジションを有効に活用しお客様の声を拾っていくことが重要です。

 一般的に物流事業者の営業担当者がお客様の所に出向いて行って話をする中で情報を集めようとします。これはこれで重要です。しかしこの時には相手も構えていますから、どこまで本音を話してくれるかどうかはわかりません。そこでドライバーがお客様の現場担当者と親しくなって本音で語り合えるような関係づくりを行っていくとよいと思います。

 宅配の場合もドライバーがお客様の所に直接伺う特別な立場にいるわけです。お客様は見ていないようでドライバーのことを見ていますので、自社側の評価もされていると考えるべきでしょう。ものの届け方について「もっとこうして欲しい」、「こういったことはやめて欲しい」といった意見を集約するとよいでしょう。さらに相手先が企業の場合には相手の物流現場の方と親しくなることで思わぬ情報を入手することが可能になると思われます。

 物流事業者の方と話をしていると見事に顧客の秘匿情報を入手されていることがわかります。一方で何の特別な情報を得られない方もいらっしゃいます。この差はお客様側の誰とつながれば情報を得られるかどうか...

の違いだと思います。キーマンは必ずしも上層部の方たちとは言えません。その会社の誰をおさえておけばよいのか、そしてできるだけ会社の生情報を得るために現場側のつながりもつけておくとよいでしょう。

 

 コミュニケーションにも技術があるのです。ぜひ工夫しながら、そしてまめにコミュニケーションをとり物流の水準を向上させていきましょう。

 

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