同業他社とのベンチマーク:ベンチマークで実力把握(その1)

 

◆同業他社とのベンチマーク

ベンチマーク活動というものがあります。物流でいえばたとえば自社の物流コストが業界の中で競争力があるのかどうかを調査することです。自社の物流について業界の中でどれくらいのポジションにいるのかを理解していますでしょうか。

 

ベンチマーク活動の第1歩は、物流のデータをどのように把握するかです。てっとり早いのは国土交通省の統計データを調べてみることです。物流に関する労働関係データであれば国土交通省、収益関係であれば総務省のホームページを調べることがよいのではないでしょうか。

 

売上高物流コスト比率のデータについては毎度申し上げている通りです。業種ごとにデータがまとめられていますので、ある程度ベンチマークデータとして参考になります。ただし「物流コスト」として認識している範囲が会社によって異なること、アウトソースしている場合にはデータ把握できても、内製では把握できないことなど、売上高物流コスト比率データには難点があります。

 

お気づきのことと思いますが、当データは売上高が変われば振れてしまうデータです。そうはいってもなかなかまとまったデータがない物流にあっては貴重なデータであることに間違いありません。業界では製品では競争し、物流では協調することが望ましい姿ではないかと思っています。会社が違うため、同じ地域から同じ仕向地に向けて別々に輸送を行っているケースは多々あると思います。もしトラック積載率が50%程度だったとしたら社会的なロスを生じさせている可能性があります。共同輸送を行って公道を走るトラックを減らすことは大切なことです。

 

さて話をベンチマークに戻しましょう。もし物流で協調することを考えるのであれば、業界内のライバル企業であったとしても物流情報の交換を行ってみてはいかがでしょうか。ベンチマーク活動としては最高の活動ではないかと思います。同業他社...

の物流データは自社と類似の仕事を行っていると思われますので、そのレベル差が一層明確になるからです。

 

物流コストや在庫、リードタイムなど広い範囲にわたって比較したいデータを考えてみましょう。会社によって物流データの定義が異なるかもしれませんので、その点につきましては注意が必要です。

 

次回に続きます。

 

 

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