リターナブル容器の不具合:梱包品質向上の進め方(その2)

 

◆ リターナブル容器の不具合

「木製梱包資材使用による不具合」には次のようなものが含まれます。木材は割れることがあり、それで木屑が発生し製品に付着することが考えられます。また、木枠梱包や木製パレットをハンドリングするたびに木屑が構内に散らばることも考えられます。これは顧客にごみを運ぶようなものなので、必ず避けなければなりません。ところどころに発生する棘で怪我をすることも考えられます。また、釘打ちが不十分なために釘の突出の可能性もあります。

 

いろいろな不具合を呼ぶ木材の管理は慎重に行いたいものです。できるならば木製梱包はやめたいところです。

 

「リターナブル容器不良による不具合」には、その容器が鉄製である場合、発錆による製品への影響が考えられます。鉄製容器は乱暴に扱われると変形し、折り畳みができなかったり、畳む際に苦労したりします。これを顧客にやらせるのは忍びないことです。

 

樹脂製のリターナブル容器の場合には、一番の大敵は「汚れ」です。容器の保管方法にもよりますが、特に屋外保管時は雨水が容器内にたまることが考えられます。雨水や汚れは製品に悪影響を与えます。容器管理基準をきちんと定め、その都度クリーニングしていくことが求められます。樹脂製容器は変形も問題になります。重いものを入れ続けると底が丸まってしまい、保管時に安定性が悪くなります。

 

変形容器も容器管理基準に基づき、規格から外れたものははねていく必要があります。

 

「緩衝材使用による不具合」には緩衝材屑混入による梱包不良、強度不良による製品破損、過剰使用によるごみ発生、開閉時による作業性の悪さなどが含まれます。木材と同様で、緩衝材に起因する屑が製品に付着する不具合が考えられます。緩衝材は本来であれば運搬時などに製品を保護するために必要です。

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しかし、緩衝材そのものの不良で製品を破損してしまうようでは全く意味を持ちません。使い捨て型の緩衝材は行った先でごみになるだけです。緩衝材には製品一つひとつを個装するタイプのものがあります。これはユーザーにとってみると煩わしい作業以外の何物でもありません。

 

次回に続きます。

 

 

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