改善の仕上げ、シックスシグマも最後のControlフェイズは効果確認と標準化
2016-05-17
そこまで重大では無いものは定型的報告書のやりとりで済ませていましたが、対策書はいつも再教育の実施と徹底と記載されています。それをそのまま受け入れ対策効果を確認しなかった側にも責任があるので、詳細を把握して一緒に改善しましょうと同意を得て監査の運びになったのでした。
通常、再教育で済まされる人為的ミスは、対象者の習熟不足や、作業標準や手順類を十分に理解しておらず誤った作業を行った場合だと思うのですが、監査に出向いて実態を知ると予想しない事実がわかりました。。
ISOの標準や手順に記載されていない事が慣例作業として実施されており、その手順が班により、人により異なるという実態がわかりました。 一応実施記録はあるのですが、帳票がISO管理から外れていました。
元々QCサークルの一環で導入し、有効であったにも関わらず報告会後のフォローアップフェイズが中途半端となり、公式手順にならないまま続いていた様でした。似たような慣例作業は他にもあったようで慢性的に生み出されていると感じました。
サプライヤー監査は新規取引開始時、品質問題発生時、新工場やライン認定時、定期監査などがあり、品質にシビアな業界ほど頻度や多くシビアです。異業種への参入を試みたものの、品質管理の要求が厳しすぎて全くついていけないと、顧客のニーズを満たせず開店休業状態にある企業の話も時々聞きました。
顧客ニーズはサービスだけでは無く、サプライヤー企業が継続して安定した品質を提供出来る体制(品質管理体制)を備えいているかにも及ぶ場合があります。顧客が大量の製品や商品を、繰り返し長期に渡り購入したいと考えるならそれが出来る体制を整えているか気になるのは当然の事でと言えるでしょう。ISOの考え方を理解していればそう驚くべき要求でもありません。
改善活動の仕上げは標準化だと言えます。効果が得られれば次は再現性があるかを確認し、その後品質管理手順を定める事になります。これらを標準類に反映させる事により定着させ、活動は終了となります。
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重要な品質管理項目はQC工程図に載せたり、管理図やチェックシートを起こします。IT化が進んでいる会社であれば電子データが自動的に反映される様システムへの組み込みも必要となるでしょう。変更管理手順も明確に規定されていなければなりません。問題対策や課題達成の手順も最後はやはり標準への反映です。 対策で効果が認められれば再現性を確認したのち標準化を行い終了です。
米国生まれの改善活動であるシックスシグマも最後のControlフェイズは効果確認と標準化です。グローバルスタンダートと言える改善活動の最後の〆なのです。