事例紹介、東南アジアでの資材購入

 東南アジアの工場での資材購入について説明します。国内空洞化と言われ、東南アジアに進出する企業も多いですが、現地に工場を構えると、資材も現地調達しなければいけない場合が多々あると思います。その中で、いくつか気になる事例がありましたので紹介します。
 
事例1:錆びている作業台
 
 私が指導に行っていたある工場では、現場の作業台で、真っ赤に錆びているものがありました。もちろん品質に影響することは一目瞭然ですから、使われずに部屋の隅に追いやられていました。
 
 どうしてこんなものが製品加工エリアにあるのか聞いたところ、現地調達が義務付けられていたので、日本国内で使われているものと同じ材質(SUS-XXXという風に)を指定して現地メーカーに注文した。
 
 日本国内では錆びるはずのないものがこのように真っ赤に錆びてしまい、触るのも嫌だというんです。いくら部屋の隅とは言え、現場にあっては触れたり、風により飛散するなど悪影響が考えられるので、直ぐに外に出してもらうようにしました。
 
事例2:FFU
 
 別の工場ではFFUを注文したところ、どうしても風力が足りなくて、製品および製品の加工エリアまで清浄な空気が届かないという話を聞きました。カタログから選択したとのことですが、表示通りの値が得られなかった例です。
 
事例3:粘着マット
 
 粘着マットも、塗布してある粘着剤が均一でないとか、靴底に付着して来るものがあるなどの話も聞きました。
 
 日本国内では、クリーン資材は、サンプルをもらって、あるいは借用して自分たちで評価し、納得したも...
のを導入するようにしていると思いますが、海外ではそれが思うようにできないと思います。可能な範囲で、日本から持ち込みたいものです。特に大量に購入するものや、高額なものは慎重に対応して下さい。
 
 日本のメーカーで、現地のメーカーの品質を評価し、提携しているところもあると思います。そういうところからも情報を入手し、失敗のない選択をして下さい。
 

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