2017 高機能プラスチック展レポート(その5)

◆2017年の高機能プラスチック展から

 2017年4月、東京ビッグサイトで『高機能素材Week2017』がありましたが、この催物の一部として、高機能プラスチック展が開催されました。本レポートでは、プラスチック材料、加工品、プラスチック加工及び装置に関連する展示に絞って紹介し、解説します。今回は、(その5)、2 材料、2.2 加工品の続きと3 機械です。
 
 パナソニックはポリプロピレン製の光拡散シートを展示していました。
 
写真28 パナソニックの光拡散シートの紹介パネル
 
 ロシュリングエンジニアリングはPEEKの薄物シートと真空成形サンプルを展示していました(写真29)
 
写真29 ロシュリングエンジニアリングブースの展示
 

3.機械

 宇部興産機械のブースでは宇部興産機械と三菱重工プラスチックテクノロジーの射出成形機分野を統合したU&Mプラスチックソリューションズによるパネルと成形品の展示です(写真30)サンプル数は多くは無いですが、複合成形(PP繊維シートのインサート)、発泡成形、小型射出ユニット(プチ射出)を用いた二色成形によるステッチ部の加飾成形等が展示されていました。
 
写真30 U&Mプラスチックソリューションズの展示
 
 ソディックは長繊維用成形機、金属3Dプリンターによる金型、反射防止成形品を展示していました。写真31に示すナビゲーション部品は射出成形による微細な凹凸(モスアイ)、射出成形機の扉の窓は押出成形による微細な凹凸によって反射防止機能を持たせています。
 
写真31 ソディックのブースに展示された反射防止技術
 
 セイコーエンジニアリングのブースではREGLOPLASのヒート&クール用温調装置が展示されていました(写真32)加圧熱水と水を切り替えるタイプですが、戻った温水用のリザーブタンクを持ち、高温用の温調機に冷えた温水が直接入らないようにしています。
 
写真32 セイコーエンジニアリングブースに展示されたREGLOPLASのH&C装置
 
 ミマキエンジニアリングはUV硬化型インクジェットタイプのフルカラー3Dプリンターを展示していました。CMYKに白、クリアーを加えた6色とサポート材2経路で造形します。価格は2000万円程度とのことであり、ストラタシスのハイエンドタイプよりははるかに安価ですが、柔軟な素材には...
対応できないとのことです。熊本城の造形品は畳の目まで造形しているとのことです。写真33には装置と造形品を示します。
 
写真33 ミマキエンジニアリングのフルカラー3Dプリンター
左上:説明パネル、左下:装置、右:造形サンプル
 
 STEER JAPANは二軸押出機用スクリューエレメントを展示していました。
 
写真34 STEER JAPANブースに展示されていた二軸押出機用スクリューエレメント
 
 次回も2017年の高機能プラスチック展から続きを解説します。
 

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