【モチベーションの考察 連載目次】
モチベーションとは (その2)に続いて、解説します。
4. やれないのはモチベーションのせいか
今回は、実行のエネルギーの強さについて考えたいと思います。
(1) 持ちたいのは、強い「たい」
目標とは「~たい」という願望です。この「たい」にはいろいろなものがありますが、次のように分類できます。
「~という資格を手に入れたい」
「~の技術を身につけたい」
「~を成功させたい」
というような結果の「たい」。
「~をはじめたい」
「~をやりたい」
「~したい」
というような行動の「たい」。そして、
「~のような自分でいたい」
「~のように過ごしたい」
「~でありたい」
という在り方の「たい」。
実は、この「たい」によって目標実現のためのエネルギーが違います。強いエネルギーを持つ「たい」ほど目標実現のためのエネルギーが強いというわけです。
では、3つの「たい」のうちどれが一番強いエネルギーを持った「たい」だと思いますか?
(2)「在り方」の「たい」
在り方とは、自分らしいとはどういうことか、自分が大切にしたい価値観はどういうことかということであり、人生の「目的」にもつながるもっとも強いエネルギー源といわれています。
そして、目標が「結果」の「たい」であっても、「行動」の「たい」であっても、「在り方」の「たい」に結びつけることで、実現のための強いエネルギーを持つことができます。たとえば、「今年は周りの人を笑顔にするような自分でいたい。そのためには、まずはちゃんと挨拶することを目標にするぞ」というような目標設定です。
目標を達成するということは挑戦であり、自分らしさや自分の価値観を確かめることであり、すべては自分の在り方に関係しているのです。つまり、自分はどんな人間でいたいのか、どういうことを大事にしたいのか、どんなことを喜びとしたいのか、というような自分の在り方を明確にすることが大切なのです。
私も仕事を通じて「ものづくり」に貢献したいと考えているのですが、改めてその在り方の「たい」を考えてみました。ちょっと恥ずかしいのですが紹介します。
技術が世の中を変えることを信じ
新しいことへのチャレンジ精神を忘れずに行動し
技...
術や製品を開発している人や会社に役立つものを提供することで
技術による価値創造に貢献する
こうやって文章にしてみると、思いが一層明確になるように思います。ぜひ、皆さんも目標を自分の「在り方」として文章にしてみてはいかがでしょうか
次回も、「やれないのはモチベーションのせいか」の続きです。