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国内生産回帰に想う(2015/01/22配信)
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□■ ものづくり革新便り2015年1月22日号 □■
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ものづくり革新ナビゲーターの熊坂です。
円安が進んだことで、海外に出て行った生産を
日本国内に戻す動きが見えてきました。
そこで心配になるのは、空洞化していた間に
生産技術力が下がっていないかという点と、
団塊の世代が一線から外れ、若年人口が減り、
さらに必ずしも製造現場が若年層に好まれない傾向から
作業者が十分に確保できるのだろうかという点です。
製造業の平均給与水準は、サービス業よりも高いのですが、
社会が成熟し、豊かになることで、
たとえ給与は低くても好きな事をやりたいという若年者が多いようです。
ドラッガーは、豊かになるためにナレッジワーカーになる必要があると
予言していましたが、その点で2次産業<3次産業ではありません。
3次産業にも単純労働=非ナレッジワークは多く存在し、
2次産業にも「Kaizen」という極めて付加価値の高い
ナレッジワークがあります。
その点でも、冒頭に挙げた二つの懸念を
同時に払拭する方法があります。
従来のプロセスを単に踏襲するのではなく革新し、
より生産性を高めて、少ない人数で同等以上の付加価値を創る事です。
ものづくり革新ナビの提供するナレッジが
その流れに貢献できれば本望です。
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今号の内容
1.中小・ベンチャー企業創生フォーラム参加報告
2.新規専門家のご紹介
3.3Dプリント展示会のご案内
4.新着掲載記事
5.共催・協賛セミナーのご案内
6.技法解説#92:学習曲線(経験曲線)
7.書籍紹介「モノの流れと位置の徹底管理法」近江堅一,近江良和著
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┃1┃中小・ベンチャー企業創生フォーラム参加報告
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先月ご案内した掲題のフォーラムに1月16日参加してきました。
主催するNPO法人産業技術活用センターは、
大企業と中小企業との間の技術移転事業や、
中小/ベンチャー企業経営者に対するメンター事業を
そうそうたるメンバーが非営利で推進しており、
意義ある活動ではあるものの、
大企業出身メンバーのスキルと中小/ベンチャーの希望が必ずしも一致せず
成果の実現に苦労している様子がうかがえました。
早稲田大学の松田修一名誉教授による基調講演
「我が国にイノベーションをもたらすために」では、
産学官こぞってベンチャー支援の体制を用意し、
投資的にも法制的にも起業しやすい環境が整いながら、
なかなかスパークしない現状が見えました。
そうはいっても10年、20年前に比べれば圧倒的に環境は良くなっていますから
あとは成功モデルが出るまで愚直に実践していくだけでしょう。
http://www.npoitec.jp/itec/itec_150116forum.html
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┃2┃新規専門家のご紹介
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・今月登録したKWPコンサルの本多貴治さんは、
kaizenをプロモートし、日々の実践、結果から
プロフィットを創出する専門家です。
トヨタ方式/IEとISO9001からの学びをベースに
中堅・中小企業のマネジメント/現場改善を支援し、
確信をもった革新を実現します。
http://www.monodukuri.com/specialists/profile/112
・同じく今月登録した小林隆夫さんは、
特別教育、職長教育、能力向上教育の専門家です。
作業員の方や管理者の方が確実に実行できる活動を目指し、
沖縄から北海道ま全国を駆け回って
安全教育を出張講演しています。
http://www.monodukuri.com/specialists/profile/114
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┃3┃3Dプリント展示会のご案内
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近頃ものづくり界の大きな話題の一つは3Dプリンターの大衆化ですが、
その3Dプリントにまつわる多種多様な製品と技術を
一堂に会する見本市が下記の要綱で開催されます。
装置の展示だけでなく、メーカーセミナーやビジネスマッチングの
機会もありますので、変化の大きいデジタルマニュファクチャリングの
最先端を知るには良い機会になりそうです。
名称:3D Printing 2015 Additive Manufacturing Technology Exhibition
主催:株式会社ICSコンベンションデザイン
会期:2015年1月28日(水)-30日(金) 開場時間10:00-17:00
会場:東京ビッグサイト東6ホール&会議棟
http://www.3dprintingexpo.jp/index.html
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┃4┃新着掲載記事
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1月前半は、11件の解説を新たに掲載しました。
解説:
(1)「発展途上国が貴社の技術を待っている」江崎秀之
http://www.monodukuri.com/gihou/article/538
(2)「プロジェティスタ」粕谷茂
http://www.monodukuri.com/gihou/article/539
http://www.monodukuri.com/gihou/article/546
(3)「サプライチェーンマネジメント」今岡善次郎
http://www.monodukuri.com/gihou/article/540
http://www.monodukuri.com/gihou/article/547
(4)「業務改革を実現する問題解決技法」森史明
http://www.monodukuri.com/gihou/article/541
(5)「5Sの本質」大串隆史
http://www.monodukuri.com/gihou/article/542
http://www.monodukuri.com/gihou/article/545
(6)「日本のものづくり品質」清水英範
http://www.monodukuri.com/gihou/article/543
(7)「創造的人材と創造性の発揮」高橋誠
http://www.monodukuri.com/gihou/article/544
(8)「短期開発プロセスのしくみづくり」城田 靖彦
http://www.monodukuri.com/gihou/article/547
Q&Aコーナーにも気軽にご質問くださいね!
http://www.monodukuri.com/qa/
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┃5┃共催・協賛セミナー案内
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当社で協賛しているセミナーを紹介します。
(1)1月27日「商品企画七つ道具セミナー入門コース」石川朋雄
http://www.monodukuri.com/seminars/detail/4
(2)1月27日「潜在能力活用体験セミナ」八木橋英男
http://www.monodukuri.com/seminars/detail/92
(3)1月28日「社員重視のマネジメント講座紹介セミナー」末吉進
http://www.monodukuri.com/seminars/detail/131
(4)2月13日「BtoB企業向けメールマーケティングセミナー」宮本栄治
http://www.monodukuri.com/seminars/detail/129
(5)2月21日「製品開発のための技術力向上セミナー」越水重臣
http://www.monodukuri.com/seminars/detail/132
(6)3月6日「QFD-TRIZ-タグチメソッド連携“売れる商品”開発体制」桑原正浩
http://www.monodukuri.com/seminars/detail/134
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┃6┃技法解説#92:学習曲線(経験曲線)
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学習曲線(経験曲線)とは、生産開始からの累積生産量が多いほど、
その生産に掛かる単位コストが一定の比率で下がる現象のことです。
この比率を習熟率と呼び、製品分野によって2倍の生産量に対して
コストが60%にも低下するものから90%にしか低下しないものまで
まちまちですが、同じ製品に関してはほぼ同等であるといわれます。
この効果は第2次世界大戦前の米国で、航空機生産のコスト調査を
実施した際に発見され、その要因としては、労働者の習熟による
能率の向上、工程の改善、設備の能率向上などがあるとされますが、
全てが定量的に解明されているわけではなく、まさに経験則として
成立しているものです。
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┃7┃書籍紹介「モノの流れと位置の徹底管理法」近江堅一,近江良和著
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トヨタ生産方式導入で失敗する企業の話は良く耳にします。
筆者は中小企業にはトヨタと違うトヨタ式が必要と説きます。
その違いの一つは自動車組み立てのような少品種大量生産が少ない事、
もう一つは優秀な改善マンが少ないことでしょう。
トヨタ生産方式の神髄は、徹底した改善で自社に適したプロセスを
漸進的に構築するところにありますが、それを進めるリーダーと
担当者ともに不十分なのです。
その対策として著者はFL法という、謂わばパッケージ型の改善を提案します。
これであればほとんどの生産工程に適応が可能です。
筆者の20年300社におよぶ指導から生まれた改善の考え方が、
本書の隅々にまでちりばめられており、それに触れるだけでも
意味のある一冊と言えます。
http://pub.nikkan.co.jp/books/detail/00002826
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貴方の会社の5Sは効果が上がっていますか?利益を生んでいますか?
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この道30年の経歴をもつ秋山講師が、多くの事例を示しながら
5Sの実践的な活用法を伝えます。
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│編│集│後│記│
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大学院の博士課程に在籍してもうすぐ2年が経とうとしていますが、
2本目の論文化がぱったりと止まって苦しんでいます。
正月休みに進めようと考えていましたが、
だらだらと仕事を続けてしまいここでも手つかずです。
昨日「7つの習慣」コミック版を読みましたが、
これはまさに第二領域の仕事であり、
まずはそのための時間を確保してから
第三領域の仕事に取り掛かる必要があります。
さあ、明日からやるぞ!
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