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経営工学会MOT部会の報告(2010/09/03配信)
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ものづくり工学通信 2010年10月3日号
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ものづくりに日夜奮闘されている皆様、
連日尖閣諸島問題が報道されています。
薄々は気付いていましたが、中国の存在が10年前とは全く違っている事を
改めて認識せざるをえません。
一方韓国のPOPグループ「少女時代」は、始めから国際対応を考え、英
語、日本語が堪能なメンバーをあらかじめ配置しているそうです。
グローバル化に必要な戦略性を考えさせられる二つのニュースでした。
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今号の内容
1.経営工学会MOT部会の報告
2.MPUF-USIT研究会の報告
3.山梨県工業技術センター品質工学セミナーの報告
4.日科技連タグチメソッド入門コースのお知らせ
5.文献紹介「アルプス電気の技術革新活動」
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1.経営工学会MOT部会の報告
経営工学会のMOT部会は、名称を変えながら10年以上継続している研
究会で、今回は9月18日午後国学院大学で開催されました。
経営のグローバル化が叫ばれる中、海外駐在は珍しい事ではなくなって
いますが、それでも対象国によってはまだ知られざる文化に驚かされる
こともあります。
今回はHOYA在職でタイに駐在経験のあるNさんが、自社グローバル化の
現状/目標と、駐在で経験した社内外での不思議な出来事を報告して下
さいました。
部会といっても、少人数で本音の意見交換ができるアットホームな感覚
で、MOTを学習中の身として今後も参加したいと思います。
http://www.jimanet.jp/activity/event/bukai.html
2.MPUF-USIT研究会の報告
9月22日の研究会は、9日から11日にかけて神奈川工科大学で開催された
TRIZシンポジウムの注目発表をレビューすることとなり、以下の2件を
扱いました。
(1)イランのTRIZ:GoogleでTRIZを検索するとイランが上位に現れる理由
は、この発表者がTVメディアに頻繁に登場し、一般人の関心を集めてい
るため。メディアを巻き込んだ戦略は有効だが、実行できる人材が課題
である。
(2)知財戦略とTRIZ:韓国サムスンはTRIZ活動が盛んだが、社内資格を取
得するのが目的化している問題も指摘される。しかし、普及には資格等
で実践者の地位を認識させる事も有効。
https://www.mpuf.org/plus2/p2_top.aspx?stdid=11
3.山梨県工業技術センター品質工学セミナーの報告
9月27日午後、センターの会議室にてで開催され、県内各社から30人以
上の参加がありました。
内容は、(1)品質工学が必要となった社会背景、(2)オンライン(製造で
使う)品質工学、(3)オフライン(設計で使う)品質工学、(4)MTシステ
ムと3時間としては盛りだくさんで、事例を中心に説明しました。既に
実践中の方もおられ、突っ込んだ質問がありました。
これを機会に多くの技術者、企業が実践される事を期待します。
http://www.pref.yamanashi.jp/yitc/Kaisai/data/annai100909.pdf
4.日科技連タグチメソッド入門コースのお知らせ
各種手法の活用を積極的に推進する日本科学技術連盟が、10月の21/22
の2日間コースを千駄ヶ谷の本部ビルにて開催します。
講師には、評価の高い「入門タグチメソッド」の著者である立林氏が加
わっていますので、充実した内容が期待できます。
直交表の講座がオプションで用意されている事から、ここが習得の障害
になるケースが多いのでしょう。
http://www.juse.or.jp/seminar/15083/
5.文献紹介「アルプス電気の技術革新活動」
東大のものづくり経営研究センター(MMRC)は、その豊富な研究陣容か
ら毎年50編もの文献をネット上に公開しており、この方面の研究には貴
重な情報です。
やや旧聞になりましたが、2007年のこの文献は大手電気部品メーカー
アルプス電気の技術革新活動をかなり詳細に記述しています。
中国企業との競合など現代の技術経営課題を追求した結果、品質工学、
QFD、CAE、3DCADの4つのツールを活用し、5つのプロジェ
クトで対応していった様子が、時系列で報告されているため、同様の
課題に悩む技術経営者には大いに参考になるはずです。
http://merc.e.u-tokyo.ac.jp/mmrc/dp/pdf/MMRC147_2007.pdf
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会社を離れて丁度1年になりました。この間に、引越、起業、入学、教職と
かなり大きな変化があったせいか、当時の事がはるか昔の事のように思い
出されます。
多方面の組織から声を掛けられるようになり、大きな目標であったものづ
くり社会への貢献が、少しずつ現実になっている手ごたえを感じつつあり
ます。
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