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品質管理学会事業所見学会(2010/05/17配信)

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  ものづくり工学通信    2010年5月17日号
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ものづくりに日夜奮闘されている皆様、

経営工学会の行事に参加しましたが、会員の減少に苦悩が見られました。
物理的なモノを作る時に機能していたIEなど管理技術の重要性が相対的
に低下している事の反映と思われます。設計、開発、企画、戦略と、より
上流のプロセスを意識した活動が、ここにも要求されているようです。

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 今号の内容
  1.品質管理学会事業所見学会のお知らせ
  2.経営工学会および記念講演会報告
  3.コンテンツ向け知的財産管理技能士1級
  4.「技術士」最新号よりFMEA実践法
  5.「品質」最新号特集「顧客視点に立った変化への対応」
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1.品質管理学会事業所見学会のお知らせ
 6月29日(火)に学会主催で日野自動車工場見学が可能です。今回は特に
 変種変量短工程生産を効率よく実現する目的で、ターンテーブル上でト
 ラックを組み立てるという貴重な作業が見れるようです。
 異業種の現場見学はいつも新鮮な発見がありますので、積極的にご参加
 ください。
 http://www.jsqc.org/q/news/events/index.html#100629

2.経営工学会60周年記念講演会報告
 横幹連合会長木村英紀氏が「ものつくり敗戦からコトつくりへ」という
 テーマで講演されました。
 一人当たりGDP世界23位、IMD国際競争力22位、GDPシェア4割
 減、研究費投資効率が欧米の半分など日本の凋落状況を示し、その原因
 としてソフトウェア軽視や数学など論理的思考軽視をあげています。
 風土的には日本元来の優秀かつ豊富な人材が原因で労働集約型技術とな
 り、高度成長期の成功体験も足かせになったと説き、日本なりのこだわ
 りを技術に活かす事が重要と展望していました。
 また東京大学先端科学技術研究センターの西成教授からは、「無駄とゆ
 とりを科学する」というお話をして頂きました。
 製造ラインでの「むだとり」に絡めて、無駄の定義、渋滞における車間
 距離や行列に加わらない蟻といったムダの重要性など、大変楽しくかつ
 問題を提起する内容で、技術経営を考える参考となりました。
 http://www.engineer.or.jp/kaiin/gyouji/keieikougakkai60.pdf

3.コンテンツ向け知的財産管理技能士1級
 知的財産管理技能検定は知財に関わる技能および知識の程度を測る試験
 として2004年から継続(08年形態変更)されてきており、これまでは1
 級、2級、3級の区分けのみでしたが、11月実施分から新たに1級(コ
 ンテンツ専門業務)が実施されます。
 確かに技術を扱う特許、実用新案に対して、コンテンツ産業では著作権、
 意匠権などが中心となり、要求される専門性が大分異なる気がします。
  http://www.kentei-info-ip-edu.org/info_1con

4.「技術士」最新号よりFMEA実践法
 技術士会発行の月刊誌「技術士」5月号で機械部門の国井良昌技術士が、
 昨今のリコール問題を論じています。
 本来事故を未然防止するはずのFMEAですが、複雑化した現在の製品では
 過去のトラブルを反映するだけでなく、他部門との協働やライフサイク
 ル、シナリオを考慮して過去、現在、未来を予見した故障モードの抽出
 が必要と提起しています。
 一連のリコール事故には当然品質工学的ロバスト設計が有効と思うもの
 ですが、設計に組み込むパラメータ選定にあたってはFMEA思考も重要な
 進め方になります。
 http://www.engineer.or.jp/kaiin/password/e-book/200601/
 
5.「品質」最新号特集「顧客視点に立った変化への対応」
 東京大学工学系研究科飯塚悦功教授の論文を紹介します。
 60年代からほぼ四半世紀に渡り、日本の工業は1.新製品開発重視、2.QF
 D使用など顧客要求への鋭い反応、3.質を作りこむプロセス志向などで
 大成功を収めたが、1.情報、物流インフラの充実、2.ニーズの多様化、
 高度化、3.価値観の変化などにより「新しい品質の時代」を迎えている。
 ここで重要なのは、1.品質保証の戦略性、2.企画能力の向上、3.予測能
 力の向上、4.ソフトウェア技術、5.SCMなどであり、提供している価値に
 応じて品質マネジメントシステムを構築する必要がある。
 http://www.jsqc.org/ja/kankoubutsu/hinshitsu/mokuji.html

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 5月連休は講義の資料作りなどに忙殺され、6日になってからひたち海浜
 公園へ出かけました。平日というのに満開のネモフィラの丘に登る人の
 列はすきがなく、高齢者パワーに圧倒されました。公園としても予想以
 上だったらしく、12時前に特製メンチカツ屋が電話で緊急追加発注して
 いました。SCM的バッファ管理再考が必要ですね。

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