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ものづくり工学講座報告(2010/03/02配信)
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ものづくり工学通信 2010年3月2日号
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ものづくりに日夜奮闘されている皆様、
昨年度改訂された学習指導要領では、小中高で統計、データの取り扱いが
増えるそうです。国際的に遅れていたデータを使った課題解決の考え方に
ようやく追いついていこうという流れです。効果が現れるのは10年以上後
になるでしょうが、ものづくりに限らずサービス分野でも、日本産業の競
争力が向上することを期待したいと思います。
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今号の内容
1.2月15日ものづくり寄席報告
2.MPUF-USIT/QFD研究会報告
3.ものづくり工学講座報告
4.品質工学会誌最新号より「鳥取大学の品質工学」
5.書籍紹介「TOCスループット会計」
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1.2月22日ものづくり寄席報告
今シリーズ5回目のこの日はMMRC鈴木信貴助教で、工作機械産業を例に
とりモジュラー化が進んだ産業で如何に生き残るかのお話でした。
山梨県最大企業ファナックのお話とも絡み、非常に興味深く聞きました。
一般論としては産業成熟化に伴い製品構成はモジュラーに近づいていく
が、それに満足できないユーザーを対象に独自設計が受け入れられる余
地があるという事です。
独自設計を一発当てるのは難しくないが、モジュラー陣営が追いついて
これないように優位性を継続するのが大変なので、長期戦略が必要とい
う件には非常に同感できました。
http://merc.e.u-tokyo.ac.jp/mmrc/topics/yose.html
2.MPUF-USIT/QFD研究会報告
19日のUSIT研は再会したオペレータWGの再始動宣言で、これまでの活動
をまとめ、今後の事例収集日程を設定しました。
25日のQFD研究会は赤尾先生編著で3月発刊予定の書籍の第4章にあたる
部分を先取り解説して頂き、参加者の議論が白熱しました。「業務機能
展開」に関するもので、個人的にはPMのWBSや日本経営品質賞のフレーム
ワークにも活用できそうに思い、QFDの奥深さをあらためて感じる事と
なりました。
両研究会とも終了後はお待ちかねの懇親会で、各界の第一人者を含めた
オフラインの交流を楽しみます。
http://www.mpuf.org/study/kenkyukai.aspx
3.ものづくり工学講座報告
3月1日と2日、山梨県中小企業人材開発センターにて「ものづくり工学
マトリクスを使った問題解決手法早分かり研修」が開催されました。
2日に渡り時間があったため、2月の講習内容に5人ずつのグループ演習
も加え、マトリクスの使い方をより深く習得いただきました。
20人の定員に2倍近い申し込みがあり、急遽大きな研修室に変更して
対応しましたが、参加者は学習意欲の高い方々ばかりで、終了後もしば
らく質問が途切れませんでした。
http://www.yiso.or.jp/img/support-net/flash/1002/flash/F_viewer_
standard.htm
4.品質工学会誌最新号より「鳥取大学の品質工学」
鳥取大学では2000年度から大学院の共通科目として品質工学を導入した。
技術に対する基礎的素養を備えた学生を輩出すべき大学における、技術
開発の方法論を扱う授業という位置づけである。
機能性を評価する演習では、学生たちが日頃現象解明的に研究している
ために、対象をシステムとして大きく捉え、基本機能を考える事がなか
なかできないようである。
他大学でも同様の動きが拡がる事を願います。
http://www.qes.gr.jp/library/new_journal.htm
5.書籍紹介「TOCスループット会計」(トーマス・コーベット)
ゴールドラット博士の「ゴール」シリーズを読んで、経営判断に対する
スループットの重要性を認識する人は多いと思いますが、よほど感覚の
鋭い人でないと自分の組織での具体的な運用に適用するまでは難しいで
しょう。本書は著者がMBA時代に、「ゴール」と「コストに縛られるな」
を研究して、ABC(活動基準原価計算)とも比較しながら、分かりやす
い事例でスループット会計の有効性を解説したものです。
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10月に独立して5ヶ月が経過しましたが、この間で350枚ほどの名刺を使
いました。多くの方々とお会いして、貴重な情報とアイデアのヒントを
頂くことができました。
皆様との交流を通じて、ものづくり工学とものづくり産業の発展を支援
できれば嬉しいと思っています。
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