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「下町ロケット」に想う(2016/01/07配信)

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□■     ものづくり革新便り2015年1月7日号         □■


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ものづくり革新ナビゲーターの熊坂です。




新年あけましておめでとうございます。


とはいえもう7日、あっという間に1週間が過ぎてしまいます。


みなさんはどんな新年を迎えましたか?




撮り貯めてあった「下町ロケット」を年末に一気に見ました。


「これでクリーン度5はないだろう」


「手で磨くにしても、まずはNCで削るんじゃないの」


「重工業の現場にクレーンがない」とか


突っ込みどころは満載にしても、


これを見てものづくりに関心を示す若者が増えてほしい


と思う関係者は、私だけではないでしょう。




残念ながら、徹夜すれば1週間で必ず性能が上がるわけでもなく


「こういう時こそTRIZと品質工学使うんだよ」とつぶやきながら


ドラマではない現実のものづくり支援に思いを馳せていました。




本年も気合を入れてナビゲートして参ります。




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今号の内容


 1.「イチからのMOT」講演聴講報告


 2.新規専門家のご紹介


 3.新春トップ・セミナー「HondaJetの開発」のご案内


 4.新着掲載記事


 5.技法解説#115:NM法


 6.共催・協賛セミナーのご案内 


 7.書籍紹介「2022-これから10年、活躍できる人の条件」神田昌典著




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┃1┃「イチからのMOT」講演聴講報告


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昨年12月19日に元(株)東レ経営研究所社長原陽一郎氏の講演を


聴講しましたので報告します。




東レは三井物産のレーヨン製造子会社として1926年に設立し、


繊維以外を含む独自技術の開発で大企業に成長しましたが


ニクソンショック、オイルショックで1974年に倒産の危機に陥ります。




その時に不良事業から撤退するために原氏らが選抜され、憎まれ役に。


業績回復後、事業に貢献できず効率の悪い研究開発を改革しました。




まずは先進的な14社の研究開発方法を調査し、次のような方針を設定。


(1)コンセプト中心で行動重視


(2)本業およびその周辺分野


(3)熟知した市場を対象




副社長を委員長とし、研究開発、生産技術、製品開発が同席する


技術委員会を設置して、全社共通原則のもとにテーマを設定、


管理したところ、以下のような効果が現れたそうです。


○研究開発の全体が計数的に把握できるようになった


○研究開発の意思決定が早くなった


○出口のないテーマが消滅した


○各部門の仲間意識が深まった


○研究者、技術者の専門構成が改善した




これだけの改革を一気に成し遂げるのは並大抵のことではなく、


仕組みと言うよりも、これをリードした原氏らの属人的な


努力要素が髙かったものと予想します。




この体制があったからこそ、現在の東レの繁栄があるのですね。


 http://www.geocities.jp/motbukai/event.html






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┃2┃新規専門家のご紹介


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・先月登録した澤田技術士事務所の澤田雅之さんは、


情報セキュリティが専門の電気・電子部門技術士です。


警察情報通信研究センター所長を最後に、警察庁を退職後も


警察やメーカー、警備保障会社などへ、顔識別技術を始めとした


情報通信部門のセキュリティシステム設計を支援しています。


 http://www.monodukuri.com/specialists/profile/150






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┃3┃新春トップ・セミナー「HondaJetの開発」のご案内


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社会人向けの講義が好評の芝浦工業大学MOTは、


定期的に一般向けセミナーを開催しています。




今回はその革新的なデザインと、優れた性能で好調な販売を続ける


ホンダジェットについて、開発及び販売の責任者である講師が


開発の発想から先端航空機開発のマネージメントまでを語ります。




航空関係進出を構想中の企業技術者、経営者は必聴です。




・講師:藤野道格氏(ホンダエアクラフトカンパニー社長CEO)


・主催:芝浦工業大学大学院 工学マネジメント研究科(MOT)


・開催日時:1月16日(土)13時~14時30分


・会場 : 芝浦工業大学芝浦キャンパス(田町駅)8階802教室


・参加費:無料 


・詳細/申込み:http://www.js-mot.org/doc/20160116_seminar.pdf






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┃4┃新着掲載記事


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12月後半は、8件の解説、7件の事例、6件のQ&Aが掲載されました。




解説:


(1)「統計的品質管理」眞名子和義


    http://www.monodukuri.com/gihou/article/779


    http://www.monodukuri.com/gihou/article/785


    http://www.monodukuri.com/gihou/article/787    


    


(2)「ローカライズ(Localize)」坂東大輔


    http://www.monodukuri.com/gihou/article/780




(3)「産学連携のあり方」沖津修


    http://www.monodukuri.com/gihou/article/781




(4)「データマイニング」石井一夫


    http://www.monodukuri.com/gihou/article/782


        http://www.monodukuri.com/gihou/article/783




(5)「サプライチェーンマネジメントの格差 」小山太一


    http://www.monodukuri.com/gihou/article/784  




活用事例:  


 (1)「製品・技術開発力強化策」新庄秀光


    http://www.monodukuri.com/jirei/article/190


    http://www.monodukuri.com/jirei/article/192


    http://www.monodukuri.com/jirei/article/193


    http://www.monodukuri.com/jirei/article/194


     http://www.monodukuri.com/jirei/article/196


    


 (2)「人材採用を例とした判別分析」眞名子和義 


    http://www.monodukuri.com/jirei/article/191




 (3)「人材採用を例とした判別分析」粕谷茂 


    http://www.monodukuri.com/jirei/article/195


    


Q&A


(1)「スパースモデリングについて」(回答1件)


    http://www.monodukuri.com/qa/detail/120




(2)「工場マネジメント」(回答3件)


    http://www.monodukuri.com/qa/detail/121




(3)「電力小売り自由化と余剰電力買取との関係」(回答1件)


    http://www.monodukuri.com/qa/detail/115




(4)「試作品の不適合品の取扱いについて」(回答1件)


    http://www.monodukuri.com/qa/detail/124




(5)「セキュリテイ管理」(回答1件)


    http://www.monodukuri.com/qa/detail/122




(6)「レンズ工場のトータル提案が欲しい」(回答1件)


    http://www.monodukuri.com/qa/detail/123




会員マイページに関心のある手法を登録しておけば


関連記事の新着時に連絡メールが配信されます。


是非こちらからご登録ください!


http://www.monodukuri.com/members/login/




Q&Aコーナーにもどんどん質問してくださいね!


 http://www.monodukuri.com/qa/






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┃5┃技法解説#115:NM法


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NM法とは、創造工学研究所所長の中山正和氏が考案した問題解決、


創造性開発のための技法で、最初のキーワードから一定の手順で


類推を反復、選択することで、実際に問題を解決するための


具体的アイデアを引き出します。




その手順は、以下のようになります。


(1)課題を決める   (2)キーワードを決める


(3)類比を発想する  (4)アナロジーの背景を探る


(5)アイデアを強引に発想する(6)解決案にまとめる


使い方が単純で製品開発の創案に有効です。


 http://www.monodukuri.com/gihou/article_list/34






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┃6┃共催・協賛セミナー案内


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当社で協賛しているセミナーをご紹介します。




(1)1月12日「CAE/FEM専門家私塾「一隅塾」」正司康雅 


      http://www.monodukuri.com/seminars/detail/191




(2)1月15日「どのようにヒューマンエラーを防ぐか」伊藤良太 


      http://www.monodukuri.com/seminars/detail/210




(3)1月18日「4時間で納得できるタグチメソッド」長谷部光雄 


      http://www.monodukuri.com/seminars/detail/209




(4)1月19日「ステージゲート法を活用したR&Dテーマ創出


       ・評価・選定のマネジメント」浪江一公 


      http://www.monodukuri.com/seminars/detail/212




(5)1月26日「新・商品企画七つ道具セミナー」石川朋雄 


      http://www.monodukuri.com/seminars/detail/215




(6)1月28日「技術シーズ起点の潜在ニーズ抽出」桐畑 慎司  


      http://www.monodukuri.com/seminars/detail/205




(7)2月4日「ビッグデータ:機械学習とデータマイニング」石井一夫  


      http://www.monodukuri.com/seminars/detail/216




(8)2月16日「組織体質のつくり方、活性化」福島彰一郎  


      http://www.monodukuri.com/seminars/detail/217




(9)2月24日「経営改革セミナー 」本間峰一  


      http://www.monodukuri.com/seminars/detail/214






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┃7┃書籍紹介「2022-これから10年、活躍できる人の条件」神田昌典著


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本書はスモールビジネスマーケティングのカリスマである筆者による


約4年前、癌との闘病から立ち直った直後の著書です。


スティーブジョブスもそうであったように、


復帰後は入院前以上に吹っ切れた考え方になるようです。




中身は相変わらず独断専行で、信じるか信じないかに迷う予想や


考え方が書かれていますが、次のような教えは聞くに値するように思います。


 ○価値が企業から個人に移っていく


 ○活躍したいならアジアに進出


 ○優秀な人材が集まる場に出入りしろ




またネタばらしっぽくて恐縮ですが、最後のページにある次の四つは、


新年にあたってじっくり考えても良い問いでしょう。


(1)10年後誰の笑顔が見たいですか?


(2)その時日本はどのように輝いていますか?


(3)10年後あなたの望みがすべて叶っていたらどんな様子ですか?


(4)あなたが10年後に実現しているワクワクすることは?


 http://www.php.co.jp/2022/






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│編│集│後│記│


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ここ8年ほど年賀状は楽天グリーティングというサービスを利用してており、


元旦に「さあ今年も」と作業を開始しようとしたら、


何と12月10日でサービスが終了していました。


登録していたアドレス帳もすべて廃棄されたようです(@_@;)




別途年賀メール管理簿を付けていたので


深刻な問題にはなりませんでしたが、


無料サービスには、こんなリスクがあると心得ておく必要があります。




年賀状のように、短期間に利用が集中するサービスは、


システム運用が難しいのかもしれませんね。