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QUESTION 質問No.157

測定器の臨時校正の必要性 (地震被災仮想質問)

市場品質品質マネジメント |投稿日時:
大分県で半導体の後工程を受託している企業です。
この度の地震による設備の被害が比較的軽微だったのは不幸中の幸いですが、各種の電気的物理的測定器の校正に悩んでおります。
15年間に渡りISO9001の認証を継続しており、測定器類に関しても規約で半年から2年毎に規定された期間ごとに校正を実施してきました。逆に言えば、規約では「〇〇年に1度、もしくは必要性を生じた時に」校正することになっていますが、定期以外の校正はしたことがありません。

今回はすべての検査機器が相当の揺れを受けており、測定結果に影響を与えた可能性があります。
全て校正し直せば相当の費用が発生するため、できれば次の定期検査までこのまま使いたいものの、主家品の品質クレームで損害が発生したら元も子もありません。

臨時的な校正実施に関する考え方についてアドバイスをお願いします。

  〔これは事務局が考えた仮想の質問です〕




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ANSWER
回答No1 | 投稿日時:

測定器の臨時校正の必要性 (地震被災仮想質問)
 震災による揺れにより、各種の電気的物理的測定器の精度が不明になったが、自らが定めた規定で校正期間に該当せず、費用の問題も持っているようです。
それでも、出荷製品が品質クレームにならないように、実施した測定数値に自信を持つためにも、電気的物理的測定器の精度確保、確認が必要となっています。
 直ちに校正が実施できない場合は、電気的物理的測定器の精度を確認する「検証」を行うことがあります。
その方法は、①既に測定済みの製品を再測定して、以前と同じ計測値が得られることを確認します。②同一の測定器が複数台ある場合、1つの製品を複数台の測定器で測定し、それぞれの測定器の数値が一致することを確認します。
 測定器の確認に使用した製品は、保管し、測定器を校正した時に再測定に用いて、検証期間中の測定器の精度を確認します。製品だけでなく、検証した方法も記録しておくことが必要になります。
以前測定した製品を同じ数値で測定できれば、測定器の精度が保たれていると判断することができます。また、複数の測定器が同じように調整ズレが生じることは考え難く、複数台が同じ値を示せばそれらの測定器は正常と考えることができます。
 また、③1台だけ校正を実施し、校正した測定器を基準に他の測定器を検証していく方法も考えられます。
 充分に検討され、正確な測定で良品を提供してください。

ISO規格を経営改善に翻訳する中小企業診断士
竹田将文
mh55takeda@agate.plala.or.jp